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【発語編】助けを求める力を鍛える実践ワーク①

こんにちは。長野市でシステムエンジニアをしつつ、演劇活動をしています。演劇企画ユニット「TeaArrow」の金田です。

この発信は、同じようにコミュニケーションに悩む誰かの役に立てたらという願いと私の今までやってきたことの整理の場として記載していっています。

助けを求める力って何?


タイトルを見て疑問に思われた方がいるかもしれません。「助けを求める力」とは、「たすけて」と言葉にする力です。

直接的に「たすけて」ということだけではなく、日常的に「困ったな~」や「難しいな~」など自分が苦労していることを周りの方に伝えることは、慣れないと難しい場合があると自分の体験から感じています。

社会人に成りたてのころ、これが言えたら


社会人になりたてのころ、忙しくされている周りの先輩方を見て、先輩の貴重な時間を割いてもらっては申し訳ない。なるべく先輩の時間を取らないように、いい質問を考えなくては。と考えることがよくありました。けれど、こういう時に限って分からないことが多すぎてなんて聞いたらいいか分からない。結局、上手く質問ができずやってみたら二度手間になって余計に時間を取らせてしまった。なんてことがあり、よく自己嫌悪になっていました。

質問ができなくても、助けてほしい。困っている。ということが言えたら変ったのではないかと思う時があります。
※ただ困ったばかり言う形になると成長につながらないので、質問力については別の記事で扱っていきます。

社会人だけでなく人間関係全体に言えること


少し年齢を重ねて思うのは、この「助けを求める力」は家族や友人、パートナーなどプライベートな関係でも大切な力ではないかということです。
お互いに相手のことを気遣うあまり、お互いに「困った」を伝えられなくてかみ合わなくなってしまうのではないかと、自分の実体験から感じています。人は自分のことで精いっぱいなので、身近な人ほどそばにいることが当たり前になって、困っていることに気付けないのではないかとも思います。

助けを求める力を鍛えるワーク


最初は、なるべく小さいステップから始めます。
そこからだんだんと実際の会話にあった形に変えていきます。
※このワークは二人1組になっておこないます。

①「[シチュエーション] だから助けて」という。
 相手は何を言われても「いいよ」という。

 シンプルに受け入れてもらう感覚に慣れます。

[例1]
Aさん:[この問題が分からないから]、たすけて。
Bさん:いいよ。
[例2]
Aさん:[足を怪我したから]、たすけて。
Bさん:いいよ。
※[ ]のシチュエーションは自由に変えていただいていいです。


②「[シチュエーション] だから助けて」という。
 相手は少し難色を示す。でも「いいよ」という。

この場合は一瞬、相手が難色を示しますが、最終的には「いいよ」と言ってくれます。

[例1]
Aさん:[この問題が分からないから]、たすけて。
Bさん:う~ん。[私もあんまりわかんないんだよな。]
    でも、いいよ。
[例2]
Aさん:[足を怪我したから]、たすけて。
Bさん:う~ん。[私も手を怪我してるんだよな。]
    でも、いいよ。
※[ ]のシチュエーションは自由に変えていただいていいです。


③「[シチュエーション] だから助けて」という。
 相手は難色を示す。どうしたらいいか聞く。

 相手が代案をいい「いいよ」という。
相手の立場でどのようなことなら受け入れてもらいやすいのかを知れます。

[例1]
Aさん:[この問題が分からないから]、たすけて。
Bさん:う~ん。[私もわかんないんだ。]
Aさん:どうしたらいい。
Bさん:[一緒に分かる人探すのなら]  いいよ。
[例2]
Aさん:[足を怪我したから]、たすけて。
Bさん:う~ん。[私も手を怪我してるんだ。]
Aさん:どうしたらいい。
Bさん:[助けてくれる人を探してくるのなら]  いいよ。
※[ ]のシチュエーションは自由に変えていただいていいです。


④「[シチュエーション] だから助けて」という。
 
相手は難色を示す。代案を伝える。
 相手が「いいよ」という。

③を受けて、今度は代案をAさんが言う形になります。代案が思いつかないという方は③でBさんが言った内容を流用してもいいです。
だんだんと慣れてきたらオリジナルの代案をBさんに提案してみてください。

[例1]
Aさん:[この問題が分からないから]、たすけて。
Bさん:う~ん。[私もわかんないんだ。]
Aさん:[じゃぁ誰かわかる人、紹介してもらえる?]
Bさん:いいよ。
[例2]
Aさん:[足を怪我したから]、たすけて。
Bさん:う~ん。[私も手を怪我してるんだ。]
Aさん:[じゃぁ誰か人を呼んできてもらえる?]
Bさん:いいよ。
※[ ]のシチュエーションは自由に変えていただいていいです。

①~④はあえて敬語ではない形にしていますが、敬語の方がやりやすい場合は、変えていただいて問題ありません。
ただ、最終的にはタメ口も試していただいて、タメ口と敬語の違いを感じていただけたらと思います。

このワークでの目的


相手の立場に考えることは大事です。でも自分が受け入れてもらえる安心感がないと、自分ばかりが譲る考え方になりやすいです。このワークをやることで、自分の意志を伝えつつ、相手のことも配慮しつつ、助けを求められるようなコミュニケーショを掴んでいただけたらと思います。

この考え方は「アサーション」と呼ばれています。

アサーションとは
アサーションは、自分も相手も大事にして、主張はしっかり行うものの、相手は傷つけない、絶妙なコミュニケーション方法です。

【参考】アサーションとは? 3種類の自己主張とは? 自分のタイプを知るテスト問題|カオナビ
https://www.kaonavi.jp/dictionary/assertion/

さいごに

実際にやってみたいけど頼むのに適した人を見つけにくいという方は、毎月オンラインで演劇的な要素を使ったコミュニケーションWS「コミュショップ」を開催しています。
詳細は下記URLからぜひWSに参加して実践いただけたらと思います。

■演劇企画ユニット「TeaArrow」主催
「劇的NAGANO-project」FBページ
https://www.facebook.com/gekiteki.nagano

■毎月の「コミュショップ」申込フォーム
https://forms.gle/4vpUb2hs4Yk8fKM19

■個人的に相談したいという方はこちら
https://forms.gle/2abjNLuTXYUWv7Em9

興味をもってくださった方はぜひ、こんなことを知りたい!というご要望いただけたら嬉しいです。また、試してみたけどこんな所でひっかかったなどフィードバックください。さらに実践的に即したノウハウを見つけられたらと思いますので、何卒よろしくお願いいたします。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

演劇企画ユニット「TeaArrow」金田 より。

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