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【お笑い】M-1ツアー函館で初めてランジャタイを観た話

舞台下手のめくりに、待ち焦がれたコンビ名。
『ロックンロールは鳴りやまないっ』の刹那のイントロを出囃子に袖から彼らが出てきた時、私はもう胸をグーーーーンッと打たれて気絶するかと思うたわけです。

かつてのRISING SUN ROOK FES. 2000。
eastern youthの『夏の日の午後』を初めて聴いて、胸がグーーーーンッてなった時と同じ種類の感覚。

そこから20年近くを経て、たまにイースタンやナンバガのTシャツを着て暴れる、ずっと初期衝動の塊みたいな漫才をする芸人が、この世に出てくるとは。

ピーク中のピークで生のランジャタイを観た自分の気持ちは、こんな感じだった。

遡ること、開催直前の3日前。
M-1ツアー函館のチケットは、私の手元にまだ無かった。

同じ北海道内とはいえ、函館までは私の住む地域からは車で往復10時間以上かかるし、チケット発売当初の1月はそこまでの熱量が無かった。

しかしここ1か月あまりで、私の心境は激変した。

そのことについては、ここに書いてます。

当初とはまるきり違う心境となった私は、公演間近になって突然に、こんな思いが浮かんでしまった。

「よくよく考えてみたら、

 海を越える地方の民である私が、

 ランジャタイの漫才を生で観るチャンスは、

 下手すればもう何年も先になるのではないか」

国崎さんは飛行機が苦手だという。
北海道へは旅気分でライブに来てくれる芸人さんも少なくないが、何となく2人はそういう興味が薄そうだ。

陸路で行ける地域への営業まわりは今後あったとしても、全国ツアーでライブするようなスタイルの芸人になる感じでもなさそうだ。

それにこんな人気絶頂状態では、東京の何かの公演でチケットを取るのも一苦労だ。

やっと取れたチケットも、北海道から予定を合わせて行くには難しいかもしれない

少し話は逸れるが、彼らが地下ライブ活動を活発化し始めたと思われる2013~2014年頃、私は西部新宿線沿いに住んでいた。

「なかの芸能小劇場」とか「なかのZERO視聴覚ホール」とか「野方区民ホール」なんていう地下芸人ご用達のハコが、自転車でちょっと行けば通える範囲に住んでいたのに、すれ違うように私は東京を後にしてしまった。

自分の運命を呪った。

兎に角、このM-1ツアー函館を逃すと後がない。そんな衝動に駆られてSNSを検索しまくり、私は奇跡的に昼公演のチケットを譲ってくださる方に出会うことができた。

その方は自分と同じくライブを楽しみにしていたにも関わらず、事情があって行けなくなってしまったとのことで、決して晴れやかな気持ちではないであろう中、とても良心的な条件でスムーズに対応してくださり、本当に心の底から感謝の気持ち。

お目当てこそ別の芸人さんではあったけれど、ついTwitterで楽し気に実況してしまって良くなかったと反省していると、それにも優しい言葉をかけてくださって重ね重ね感謝でしかない。

そして当日のライブの内容はSNS各方面で語られている通り、ランジャタイはこちらの期待を優に超える凄まじさで、笑いと拍手とどよめきで会場を沸きに沸かせていた。※ここから語彙力ゼロです。

もはやなぜ周りがそれを許しているのか全くわからない、相変わらずの嬉しい長尺で、広い舞台スペースを存分に使った『永野さん』漫才、”そこに時計台があっても~”な地元ネタ(函館だけどね)を織り交ぜてくれつつのクワバタオハラを含む永野さんネタ完コピ(永野さんも見れた気持ちになれてお得)で、つい私はラッセンが~す~き~をコールアンドレスポンスしてしまった。

さらに、金属バット友保さんのニセ伊藤さん。私はまだランジャタイのことをよく知らないにも関わらず、あらゆる関連動画の中でも特に”金属ニセランジャタイ”が気に入ってしまい、再生回数をブン回してる勢でしたので、正直コラボを期待してはいたものの、顔と腹に詰め物を含んだ友保さんが国崎さんと出てきた途端、うぉおーーーー!と声をあげずにはいられなかった。しかも『弓矢』の冒頭の「ぴゅーーーー!」を生で聞いて、また歓喜。

2つの演目を一度に見れるなんて、「こんなん夢で見るやつじゃん!現実には起こらない、自分の空想を夢に見ちゃうパターンじゃん!それが?現実に!?」という錯乱した状況になり、我が身の運を全てここで使い切った感が凄かった。

国崎さんが本モノ伊藤さんと下手舞台上で入れ替わる様も、流れるように何ともスムーズで、なんかイイものを観たという感じがした(確かウロウロと「さよならしちゃお!」しながら、捌けていった記憶?すいませんうろ覚え)。

ニセ伊藤と本モノ伊藤の掛け合いからの、向き合うだけの無の時間数十秒とか、本当に最高すぎました。


そんなわけで最後は、

今回のライブ前日が素晴らしい大快晴で、

道中のドライブ等で

今世お目にかかれないような北海道の絶景を

たくさん撮ったのであげておきます。

ありがとうございました。


●残雪の蝦夷富士とエメラルドの洞爺湖

●満ちた月が海面に光る函館山夜景

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