犬派でも猫派でもない何か
人間を犬か猫のどっちかに分けようとする慣習がどうも好きになれない。
犬みたいな人にも、猫みたいな人にもなりたくない。
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犬っぽい人。
こっちから興味を示さなくてもグイグイ話に入ってくる。可愛がったり褒めたりすれば飛び跳ねて喜ぶ。放っといてもめげずに尻尾を振っている。歩けばぴったりとくっついてくる。
確かに、人間でそんな人いたら良い人としか思えない。
自分からグイグイ行けない私にとっては特にありがたい人材だ。
だけど、見てて切なくなる時がある。
ずっと無視されてるのに尻尾を振ってついていく健気さ……相手はもしかしたら「じゃまだなー」と思ってるのかもしれないのに、なんでそんなに攻めるんですか? 無駄にそんな妄想をしてしまって切ない。見てられない。
猫みたいな人。
自由気ままにふらっと現れたと思ったらいつのまにかいなくなる。人懐っこいかと思えばツンツンして、かと思えばいきなり擦り寄ってきたりする。
自分の意思がはっきりしてて周りに流されない。でも人懐っこさはピカイチと魅力的な感じもする。でも、猫っぽい性質を極めた本人は楽かもしれないけど、それに振り回されるのめちゃくちゃ疲れるからな。身軽さに憧れつつもフリーダムすぎることへの苛立ちはある。
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つまり、犬っぽいと言われても猫っぽいと言われても、自分のマイナス面をつつかれている気がして気まずいのだ。
あと、犬と猫から連想される既成の性格枠に当てはめないでほしい、希少価値のあるものでいたいみたいな願望もちょっとあるのかもしれない。
だから、犬っぽい・猫っぽいと言われると抵抗したくなる。
ナマケモノとかハシビロコウみたいな感情が読めない動物になりたい。
もしくは、気性が荒いカンガルーだったらすんなり受け入れられるかも。
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