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国際卓越研究大学の論点

 先週、いわゆる10兆円大学ファンドの運営益を受け取る候補の大学が決まった。

 東北大学だ。

 あくまで条件付きであり、さすがに非現実的な目標にまったがかけられた形ではある。

他方、民間企業等からの研究資金等受入額を 10 倍以上にするという目標については、野心的であるものの、従来の成長モデルの延長線上では達成は困難であり、「包括的国際化担当役員(CGO)」の設置やサイエンスパーク事業の展開のみならず、戦略の深掘りや見直しが必要である。また、海外からの研究者や学生の受け入れ態勢は構築途上であり、特に研究者の卓越性の確保・向上には、国際公募やピアレビューを徹底するとともに、雇用条件やテニュアトラック制度の明確化が必須である。

国際卓越研究大学の認定等に関する有識者会議(アドバイザリーボード)における審査の状況について
https://www.mext.go.jp/content/20230901-mxt_gakkikan_000031690_3-2.pdf

 SNS上を見ていると、果たして東北大学は、本当に「研究力」をあげることができるのか、そもそも国際卓越研究大学が、「研究力」を上げるための制度なのかという疑問の声が出ている。

 野心的なKPIを掲げているものの、はたして達成できるのか。

https://www.mext.go.jp/content/20230901-mxt_gakkikan_000031690_4-2.pdf
https://www.mext.go.jp/content/20230901-mxt_gakkikan_000031690_2-2.pdf

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