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7歩目 入室

シーンとしずまりかえっていた病棟。

骨折と判明した左膝は動かしてはいけないので、固定をされた。ニーブレスと呼ばれるものを装着。移動は車椅子。固定された左足は曲げられないので、足だけ真っ直ぐになるように車椅子を調整をされる。車椅子ってそんな機能がついている。

病室に案内され、ベッドへ移動。
夜勤の看護師さんが病衣を持ってきてくれ、
「転んだんですか〜?痛みありますよね?」
優しく丁寧な声かけに、笑顔で対応して下さる、まさに神対応。
こちらは、遅い時間に申し訳ありませんと平謝り。(つつも、しっかりWi-Fiの確認をする) 搬送がなければ仕事は増えないだろうに、ホンッと申し訳ない。簡単な病棟の説明なども嫌な感じがなく、自分もこんな対応ができてるかなぁ、見習わなければって思わされる。
痛み止めを持って来てくれ、詳細はまた明日。そして、
「看護師さんなんですかー?」
と質問をされる。さて、カミングアウトするべきか否か。

入院患者さんの家族などで看護師がいる場合、良い面と悪い面があるもので。人柄にもよるのだけれど、患者さんの情報としてはチェックが入る。ワンポイントって感じだろうか。
当人の場合。ひたすら隠す人もいる。業界って案外狭い。本来は守秘義務があるので、職業を明かしても問題はないのだ、けれども

「えー(考える)、、、、、
 そうなんですー」
って即答してた。

病室は2人部屋で、同室者がいないため実質個室。病院全体が立て替え後で、綺麗なのは嬉しい。周囲のカーテンを閉めても、ベット周りはゆとりがあって、助かった。地味な閉所恐怖症である。
電気のスイッチを確認したり、ホテルに宿泊する感覚のアレ。少しワクワク。消灯台も新しく使い勝手が良さそう。入院かぁ、というドキドキ感も混じるりつつ、入院のしおり的なものや、入院関連の書類にザッと目を通し、さて眠ろ、、

ところで、どうやって転んだんだ?
あれ、職場どうなる?
さて、この先どうなる!?
まぁ、いいか。まずは眠ろう、、、
いや、まて(最初に戻る)

眠れるわけがない。そんな時の音楽。

Ophelia / 高木正勝

静かにそっと寄り添う感じのアルバム。
この頃のアルバムは作業用にぴったりで、
よく聞いてました。
音の響き。楽器の心地よさ。
晴れた日にゆったりと
雨の日にしっとりと
部屋の空気感を変えたい時にも聞いてたなぁ。
バンド音楽が大好きな自分が、
この手の音楽を聞けるようになって、
大人の階段を昇った気でいます。

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