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ロビーコンサート改め、プレコンサートのご案内~39回定期の聴き処~

3/19のアンサンブルSAKURAの演奏会は、プレコンサートがあります!

毎度、ホールのロビーで行っていたものを、今回はホールの上手側(ステージに向かって右側)の花道で実施します。

演奏会当日の13:40に開始予定。演奏会当日は、お時間に余裕を持ってお越しください!

演奏するのは、昨年末にこちらを演奏した木管楽器の5人組です。


鑑賞する上でのポイントを、編曲したW(夫)さんに聞きました。


ジュトゥヴ(E.サティ作曲)

この曲はエルガーの愛の挨拶と並ぶ、電話の保留音の定番です。編曲するにあたって、サティ自身によるピアノ編曲版を元にしました。

この版の肝になるのは

メロディーが、伴奏の和音よりも音が低い

ということです。原曲のピアノソロの譜面をご覧ください。

赤がメロディ、緑が伴奏

短い前奏のあと、赤でマークしたメロディー(ミソレードーミシーラ~)が、緑でマークした伴奏(合いの手)よりも音が低いのがお分かりいただけるかと思います。木管五重奏にする上で、出来るだけこれを生かせるよう編曲しました。

音域が低いということはすなわち、クラリネット、ファゴットでメロディーを吹くということです。クラリネットにとっては低い音域、ファゴットにとっては快適に演奏できる真ん中どころの音域です。

あくまで個人的な感想なのですが、A管、B管のクラリネット(通常オーケストラで使われる大きさのクラリネット、と言えば良いでしょうか?)の低い音というのは、濃いめのコーヒーのようなものだと思っています。適度な苦味と酸味、深くていい香りを連想する音です。

ファゴットだと、この音域は一番楽に、無理なく音を出せるところです。柔らかでゆとりのある音、西洋のお菓子だとフィナンシェとか、そんなのをイメージ頂けると良いかなと思います。いわば、コーヒーに対するお茶請けです。

🇫🇷作曲者のサティはフランス人🇫🇷


それはさておき、あえてメロディの音域を低くすることで、聴く人の意表を突くのがこの曲の最大の魅力です。

意外性、あるいはギャップ、と言えばいいのでしょうか。高い煌びやかな音によるメロディも悪くはないのですが、あえてメロディを低い音で演奏することで、一気に大人の雰囲気へと音楽が変化します。とにかく洒落てます。さすがフランス人🇫🇷

いわゆるこれが「パリのエスプリ」と言われるものなのかもしれません。BGMの祖とされるサティの、印象深い音楽をお楽しみください。


オペラカルメンより「花の歌」(ビゼー作曲)

カルメンの重要な登場人物は、なんといっても「ホセ」だと思ってます。


劇中における、ホセの一番重要なアリアなのですが、今回の演奏会の本編では取り上げないので、思いきってプレコンサートで取り上げることにしました。

カルメンに熱い想いを伝える歌ですが、五重奏で演奏するにあたって、メロディを延々一つの楽器で吹いたのでは些か単調になってしまいます。そこで!

オーボエとファゴットによるデュオに、伴奏をつける

という手法を採りました!

今回の演奏会はオペラ、ミュージカル、映画の音楽を取り上げるものです。こうした舞台音楽って、男女が交互に歌を歌い、要所要所で二重唱をするという演出がよくありますよね!?

というわけで、オーボエのKさんとうちの妻(ファゴット)をペアに見立てて、そこに間男(私)が時々ちょっかいを出す、というような構成にしました。

Kさんと私の妻の二人は、学生時代の先輩後輩という関係なのですが、特にうちの妻が後輩であるKさんのことが大変お気に入りなのです。編曲しているのを横で聴きながら、何だかご機嫌そうでしたねぇ。ムフフ、Kちゃんとデュオ出来る…!という感じで。

しかし、ムフフてて…。一体なにを考えてたんでしょうねぇ…。

なんせ歌ものですから、テンポも目まぐるしく変動します。伴奏の3人は大変です。合わせるのが難しい曲を取り上げてしまったと、若干後悔していますが、頑張って二人を引き立てていきたいと思います!

ちなみに、ジュトゥヴはフランス語で「Je te veux」、英語で言うところの「I love you」です。花の歌も、カルメンへの思いを歌うものです。それぞれの曲の、異性へのアプローチの仕方、キャラクターの違いをお楽しみ頂ければと思っています。

さて、ここまで文章にお付き合い頂いた方の中には…


フルートの聴きどころは…??


と思った方、いらっしゃると思います。もちろん、見せ場をご用意してございます。

ついつい細かい過激な連符やトリルを吹かされがちなフルートですが、そのフルートがゆったりとした旋律を演奏すると、涼しい、爽やかな風がちょうどいい塩梅で吹いてきます。

先に触れたジュトゥヴ、花の歌は色恋沙汰を連想する曲で、本編に入る前から会場に熱気がこもってしまいます。その熱気をちょうどいいところまでクールダウンする、重要な役を担ってもらいます!

ちなみに、3曲目となるこの作品は、次回11月に開催するアンサンブルSAKURA第40回定期演奏会において、肝となる作品です。

何を演奏するかは、当日のお楽しみ!


スカイツリーでのショッピング、浅草寺への参拝、グルメ、プレコンサートを含む演奏会。皆様の充実した休日を彩る一助となるよう、準備を進めて参ります。

最近は休日の浅草の賑わいが回復しつつあり、ナビアプリ通りには目的地にたどり着けないと聞いています。当日は開場時間にあわせて、これでもかというぐらいお早めにお越しください!!


整理券は団員から直接お受け取りいただくか、演奏会の当日に受付にてお受け取りください。

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アンサンブルSAKURA第39回定期演奏会
日時:2023/3/19(日)13:30開場、14:00開演
会場:浅草公会堂
入場無料(要整理券)
指揮:高石治
曲目:
ビゼー/カルメン組曲
久石譲/オーケストラストーリーズ組曲「となりのトトロ」ほか

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