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偽書とは何か?

Facebook 2020-08-05

キリスト教の経典(聖書)を偽書だと決めつける某投稿を読んで違和感を覚えたので、偽書の定義というものを自分なりに提示して反論を試みようと思ったが、Wikipediaにこれ以上でも以下でもないと思われるほど簡潔かつ明快な定義が提示されていたので、自分で説明することは無用と判断した。

「偽書(ぎしょ)とは、製作者や製作時期などの由来が偽られている文書・書物のこと。主として歴史学において(つまりはその文献の史的側面が問題とされる場合に)用いられる語である。単に内容に虚偽を含むだけの文書は偽書と呼ばれることはない。」(Wikipedia

自分は、それこそ教会側から「偽書」と決めつけられている、今日伝わる聖書に含まれなかった偽典や、新約聖書に含まれなかった福音書(マグダラのマリアによる福音書、トマス福音書、ユダ福音書、ペトロ黙示録)など、外典の類には非常に興味がある。それらを知ることで、どうして聖書が「今の形」になったのかを推理することが楽しい。

ただ、新約聖書を「偽書」と決め付ける気持ちはわからなくはない。その立場はおそらくイエスの実在そのものを疑う立場だろうし、仮に聖書の伝える通り、「ナザレのイエス」が実在していなかったとしても、新約聖書の価値はいささかも損なわれることはないほどの歴史的意味を持ち、我々の未来を占うものであると自分は考えるので、その意味で「偽書」であったとしても別に自分には何の関係もないのである。


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