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#42 津上製作所からツガミへの進化を支えた業績推移。高い生産性と品質を追求する、世界をリードする工作機械メーカー

今回はツガミについて取り上げます。

会社概要

津上製作所は1937年に新潟県長岡市に設立され、1941年には長岡工場の建設が完了しました。その後、東京、大阪、新潟の証券取引所に上場し、東洋精機、津上精密工学工業、蔵王製作所を吸収合併し、株式を取得するなどして事業拡大を進めました。1982年には社名をツガミに変更し、国内外に拠点を設立してグローバル展開を行いました。現在は、工作機械の製造・販売を中心に事業を展開し、連結子会社を含め世界各地に拠点を持っています。

業績推移

2022年3月通期決算によると、同社の売上は前期末に比べて51%増加し、932億円に達しました。同社の過去5年間のCAGRは17.8%となっています。営業利益率は20.2%と高水準です。


コスト構造

売上原価は、2016年度に最も高く、77.7%でしたが、その後は減少し、2022年度には69.8%になっています。一方、販管費の割合は、2016年度に最も高く、17.1%でしたが、その後は減少し、2022年度には11.0%になっています。


財務状況

2022年6月の自己資本比率は43.7%でした。また、有利子負債は126億円となっています。


純資産は、2015年度に372億円から、2016年度に325億円へと減少しました。その後、2017年度には315億円まで低下しましたが、2018年度には再び増加傾向を示し、375億円となりました。2019年度には401億円と更に増加し、2020年度には391億円へとやや減少しました。しかし、2021年度には468億円、2022年度には578億円と、再び増加傾向にあります。


会社の財務状況を見ていきます。

2022年3月期の総資産は1,038億円で、うち流動資産が821億円、固定資産217が億円となっています。現金は188億円、売掛金276億円です。

負債は459億円で、うち流動負債が429億円、固定負債が30億円です。

純資産合計は578億円で、そのうち資本金が123億円、資本剰余金が32億円、利益剰余金が258億円となっています。

キャッシュフロー

最後にキャッシュフローについて見ていきます。2022年3月期のキャッシュフローですが、営業キャッシュフローは63億円、投資キャッシュフローは△30億円、財務キャッシュフローは△35億円でした。

まとめ

前期比51.1%増の売上収益を達成し、主力の自動旋盤が伸びました。営業利益は前期比97.8%増の188.6億円、当期利益は同92.9%増の94.9億円でした。今後も売上拡大と生産の効率化・原価低減に取り組み、業績向上が期待されます。


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