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映画ログ:ボクたちはみんな大人になれなかった

https://www.netflix.com/title/81367507

昨日、小説を文庫本で読んだのに続いて、今日はそのままの流れで同じ作品をNetflixの映画版をみた。私なんて、たった1日しかこの作品を知らない、文字通りの真性にわかファンなのに、「思ってたのと違う!」とか、「いやいやこれ五反田のはずなのに新宿になってるし」、とか「スーと出会うのはかおりと時期がかぶってるはずなのに清潔感出すためにずらした??」などと感じてしまうあたりにインターネットやファンダムのヤバさを感じる。だからきっと当初のcakesの連載からファンだった人からしたら映画は原作とはほんとど全く違う作品で、「あいつさ、随分グローバル意識とか芽生えちゃっててもう気安く話しかけられないよな」みたいなことを燃え殻さんは言われているのだろうと勝手に想像する。辛い。それでもすごく面白かったので私は良いのだけど!

小説と同じく、時間軸をブンブン振り回される構成の中で、何回も感心してしまうのは1995年から2020年にかけての25年間の時代描写というか、あああの頃ポケベルあったよね、とかポケベルでメッセージ送る時はデンワじゃなくてTELって打ったなとか、iMacのブルーがデザイン事務所では流行っていたなとか携帯のアンテナって最初引っ張ると出てきたよね、とかそういう一つ一つのディテールがたくさんの記憶の扉をバンバン開けてくること。ノスタルジックな瞬間を下支えしすぎてきっと私と同世代はこの映画を見ると想い出でいっぱいになってしまう。そして、こういう映画制作会社は、後から使えるようにその時代のアイテムを巨大な倉庫にしまっているのですよねきっと。それってすごい!!できれば2008年の部屋に入って、あの頃のやたら奇抜になりつつあったファッションや、リーマンショック後の鬱屈とした気分をもう一回味わって見たいと思ってしまったけど、それが要するにテーマパークとかなんだなと思ったら一気に気持ちが萎んだので、小説や映画で味わうくらいでちょうどいいかも。

燃え殻さんについては二日連続で楽しませていただき、大感謝。他の作品もまたゆっくり読ませてもらおうと思うのだけど、こういうアウトローを地で生きてきた人がメジャーになってしまった時にその状況のどう適応したのか?にすごく興味があります。いつか万に一つ機会があれば直接聞いてみたい。

今日も一日、お疲れ様でした!

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