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たけのこ

 たけのこ好きな若い人はすくない。たけのこはお高いお値段だ。ゆでるのも手間がかかりそうで京の料亭の味っていう感じだ。和食って、高いし、なんだか気取っている。それも若い人がばかばかしくなる理由だろう。しかし、実は昔よりみんなはたけのこを気軽に食べている。それは、中国製の真空パックの水煮たけのこが手軽に手に入るようになって、中華料理にやたらはいっているからだ。これが結構うまいのは、とれたて茹でたてだからだ。たけのこは、そこいらで生えてるのをなるたけ早くゆでてたべるのがいちばんうまいと農協に買い物に行くようになってわかった。ゆでたてなら、しょうゆつけてもいけます。本来は裏の竹林でとってくる田舎くさいもんだったんだな。昔は肩に力を入れてしっかりおだしをとってワカメの入った若竹煮だなんかと、きどっていたが、鶏肉なんか放り込んじゃう。だんだん、中華なんか和風なんかわからなくなってきた。

それにしても、若いときはたけのこご飯だなんて歯ごたえだけだと思っていたが、娯しみにしてる。旬というのはありがたい。春はかならずやってくると知ることができるからだ。今年も食べられたとほっとする。


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