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天空率空間 開発ストーリー

天空率空間 製品発表会が3/7に開催されました

天空率を利用した建物ボリュームを素早く算出する新システム「天空率空間」。チェックしていただいておりますでしょうか。
先日3月7日に天空率空間の製品発表会をオンラインライブ配信にて行いました。
予想以上に多くの方からお申込みをいただき、皆様からの注目度の高さにスタッフ一同驚いております。ご参加いただいた皆さまに感謝申し上げます。

製品発表会では、製品のコンセプトから一連の操作のデモンストレーションまでご紹介いたしました。
本日は、その一部の天空率空間 開発に至ったきっかけを『開発ストーリー』としてお伝えしようと思います。

天空率制度の利用は数パーセント??

天空率制度が施行されてから20年が経過しましたが、天空率を利用した案件の割合は、どれくらいあると思われますか?
制度が布かれてから20年も経てば、かなり浸透しているのではないか?と思うかもしれません。
今回、審査機関様にご協力いただき、制度の施行後数年間と、近年の天空率を利用した申請の割合を調べていただきました。

天空率20周年特別セミナー(2023年11月開催)参考資料 日本ERI様より

2007年~2010年(施行4~7年目)の割合と、2021年~2022年(施行18~19年目)の割合は、申請数全体の5~6%と分母が違えど変化がないことがわかりました。
設計者とっても、オーナーにとっても、大きなメリットがある制度なのに、なぜこんなに使われないのでしょうか?

複雑な天空率算定と難解な天空率の法規

天空率とは、天空図上に投影された建物を除いた天空の割合です。
天空率を算定するには、図のような天空率計算式にて算出します。

天空率計算式(生活産業研究所HPより)

算出する為の計算が複雑で、従来の高さ制限のように感覚でボリュームを図ることができない為、できれば使いたくない…というのが設計者の本音ではないかと感じます。

また、現行の天空率計算ソフトでは、モデルを作った後合否判定するもので、モデルを定義しなければなりません。モデルが変わるたびにトライアンドエラーを繰り返す…天空率に不慣れな方なら尚更面倒です。

トライ&エラーを繰り返していた天空率を使った従来の設計フロー

メリットはあるけど、面倒な計算が必要な天空率のボリュームが、プランニングの初期段階でどれくらい有効なのかがわかったら、設計者の皆様を大いに助け、より自由なプランニングができるのではないか?
日頃から感じていたこの問いに対して、ある時、開発の責任担当者から、建物計画の初期段階で天空率が活用できるアルゴリズム発見した!との報告がありました。
弊社として新しい概念の発見でした。

天空率空間の"広がっていく"空間概念、特許出願中

今までの天空率計算では、モデルを作ってから計算する為、あたったところを「削る」という考え方でした。
天空率空間では「削る」という考え方ではなく、「どれくらい空間を上に伸ばせるか」という計算ロジックで出来ています。
現在、この新しい計算ロジックの特許も出願中です。
(特許出願中 出願番号2023-080853)

左:天空率解析システムADS-winでの天空率計算画面。ピンクのモデルを作成し計算する。
右:天空率空間の計算画面。黄色が斜線制限の空間、青色が天空率で広げることができる空間。

この空間を上に伸ばす計算ロジックは、従来の算出方法より高スピード。これは計算システムとしては大きなポイントです。
難しい天空率の計算をパッと表現する仕組みには、こんな見えないロジックの違いがあります。

広がる空間をロゴでも表現

そして、天空率空間のロゴマークは、この上に伸びていく広がる空間を表しています。
空間がもっと広がるイメージを感じられるかと思います。

天空率空間ロゴ。扇型に広がっていく空間の中に有効的に生まれる空間を△で表現。

設計者の皆様にも、これから建物を建てる皆様にも、天空率空間でもっと自由に理想を叶える空間作りのお手伝いができれば幸いです。
2024年7月中旬まで無料でご利用頂けますので、お気軽にお試しください!


期間限定無料ダウンロード:https://www.epcot.co.jp/products/tenkukan.php


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