はじめてのお墓の掃除と草むしり
猫が死に
母を幸せにしたいと生まれて初めて感じて
できることをしようと動いて
もうこれ以上頭で考えてもなにも思いつかなかった。
毎日毎日、思うがままに動いた時期。
仕事はほとんどストップし、
わたしは何かとてつもなく大事なことに気づき始めていた。
そして家族で時々墓参りに行くだけの場所に
ひとりで赴いて
初めてお墓の掃除と草むしりを、することにした。
2016年4月21日
日記
○
生まれてはじめて、
お墓の掃除と草むしりを、した。
平日の朝の、
閑散とした寺と薄曇りの空
手についた
腐った花の根元の匂いと、雑草の山に
おはかの掃除をするときは
ごみ袋がいるのだということを
学んだ。
みずは、一杯にくまなければ
足らないということを
学んだ。
じぶんがどれだけ、
業突く張りでワガママで
たいせつなことをないがしろにしてきた
甘やかされたお姫さまであったかを悔いた。
ほかのだれかがやってくれることを
なぜ自分がわざわざやらなければいけないのか
考えようとしたことは
これまで一度も、
なかった
ほかのひとが、
わざわざやってくれるから
わたしは楽が
できたのだ。
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