見出し画像

東京コミコン2017へ行ってきた

12月2日土曜日、幕張メッセで開催されていた「東京コミコン(TOKYO COMIC CON)2017」へ行ってきました。3日間の会期のうちの2日目。

目的はなんと言っても、誠文堂新光社のアメコミレーベル「G-NOVELS」ブースでのニンジャスレイヤー翻訳チーム&漫画家久正人さんのサイン会です。ただまあ、海外でよく聞くコミック系のコンベンション、しかも一番有名なコミコンの日本版ってどんなもんかなって感じで、興味もあって。同人誌即売会や東京ゲームショウみたいなのは馴染みがあるけれど、コミック・映画・フィギュアなど周辺文化を丸ごと紹介しつつコスプレも物販も一緒くたな展示会ってなかなかイメージしにくいですよね。

昼過ぎに着いて、なんだかんだ17時過ぎまで満喫してしまった。先に言ってしまうと、私はアメコミはおろか話題のマーベルやDCの映画もほとんど観ていなくて、映画でいうとスターウォーズすらも未履修なほどの門外漢なのですが、まったく問題なく楽しめました。一歩引いたところから見ると、要はアートなんですよ。アートフェスであり、美術館の企画展みたいな感じ。

でなんか、参加しているひとたちが(出展側もお客さんも)ほんっとに好きなんだなあというのが伝わってきて。アメコミとかっていうとマニアックな趣味だったのが、最近ようやく映画なんかを通して認知されるようになり、こういった大規模なイベントもできるようになりというのが、要するにその代理店による仕掛け的なマーケティング発信でなく、ファンの絶え間ない熱量によって形になったというのがなんとなく分かるのです。楽しそうなんだもの。

これなら知ってる!

これも初めて見たの最近なんです 2のやつね

好きな人多いよねこういうのね

ブースの写真とかコスプレとかはあまり撮れなかったんだけど、どこも賑わっていました。広い会場だし、正直もうちょっと閑散としているのかもと思っていたけど、全然そんなことなかった。外国からの方がめちゃくちゃ多いかというとそうでもなくて、日本のしかも普通の若い人が多かったのが印象的でした。アメコミ文化って思っていたよりすごく浸透しているんだな。もちろん、年季の入ったマニアっぽい方もたくさんいる。

コミック・アニメーション・実写映画・トイが完全に地続きになっているというのも、こうして俯瞰してみると肌感覚で理解できたし、やっぱり日本と全然違う。日本のはメディアごとにそれぞれ独自の進化をしていて、間にすごく垣根がある感じはある。でも良し悪しですねこれは。

コスプレがフリーダムで、あちらこちらで即席のフォトセッションになっているのはお祭り感があって見ていて楽しかった。作品を越えたクロスオーバーももちろんあるし、何のキャラだか分からなくてもそれはそれでみたいな。

話題の『ニンジャバットマン』、立体がもうこんな完成度なので驚いてしまった。時代はニンジャですね。キャラデザが岡崎能士さんで脚本が中島かずきさんで神風動画とか、このスタッフでニンジャスレイヤー2部のアニメが見たかった…。でも、世界的ニンジャアトモスフィアの高まりは歓迎すべきことではあると思います。公開が楽しみ。

◇ ◇ ◇

そして、いただけましたサイン!

会場で販売されたポストカードとバッジのセット以外にも、持ち込んだものにサインしていただけるとのことでしたので、一番思い入れのある巻の物理書籍に。『死神の帰還』は、3部フジキドのイチからの再起の話でもあるし、キャッチーなヤクザキッチンや野球回も入っているし、シマナガシエピやサバジョエピもバランス良く入っている。なにより、「レプリカ・ミッシング・リンク」が収録されているので!迷ったけれど、どれかひとつならこれです。

ブースでポストカードセットを購入すると整理券をいただけて、それにあらかじめ入れてほしい宛て名を書いておくシステム。わたしが行ったときは2,3人くらい並んでいましたが、すぐに順番が来ました。

ダイハードテイルズのおふたりにお会いしたらいろいろお話ししたいことはあったはずなんだけど、いざとなるとなんだか、応援してます頑張ってくださいみたいな普通のことしか言えなくなりますね。元はニンジャスレイヤー翻訳チームとして知ったわけですが、今はインディペンデントな作家さんとして彼らのアティチュードや試みに共感しているし、畑は違えど自分も同世代の自営業なので大いに刺激を受けているところもある。お会いできて光栄でした。

◇ ◇ ◇

コミコン東京、さっそく来年(2018年11月30日~12月2日)の開催アナウンスが出ています。あの感じだと、まだまだ裾野は広がっていくんじゃないかな。

コミックを主体として様々なメディアが地続きになっているというのは、言い換えれば「どこからでも興味のあるところから入ってきてもいいよ!」という懐の広さを感じさせる。今まで私がアメコミ文化に触れてこなかったのは、別に毛嫌いしていたわけではなくて、単にきっかけがなかっただけなので、こういう機会が増えればこそアメコミ人口は増えていくのではと思います。

で、それもこれも日本にとっての異文化を広めたいというファンの努力の賜物であって、まさしくラブとリスペクトですよね。『ギャラクシー・クエスト』という映画が、こういう作品とファンの間の理想的な関係性を描いていて大好きなのですが、あれもラストはコンが舞台でした。そういったものにも思いを馳せつつ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?