見出し画像

温の隙間(日記)

三寒四温の「温」の隙間を見つけては、春の兆しを探しに出かけたりしています。昨日は久しぶりに自転車に油を注して、ゆるくポタリング。さすがに3月も半ばに差し掛かると梅や河津桜は見ごろを過ぎるも、菜の花や大島桜、場所によっては早めに目覚めたソメイヨシノもちらほら見かけた。

晴れの日ばかりでもないし、時間的にいつでも足を伸ばせるわけでもないからタイミングを計るのが難しいけれど、それでもこの時期の「ひとりお花見活動」は年々好きになっていくな。冬の寒さのなかではどうしてもインドア生活になるし、身体の不調も出てくるし、そんなところへ散歩やサイクリングにちょうどいい動機付けができるのがいいのかもしれない。おじさんになるとよく草花や郷土史に関心が出てくる人がいるのも、あれも半ば義務的な運動行為に付加価値が生まれる楽しさからなんだろうな、きっと。

ブルーアーカイブを遊んでみて

1月末くらいにアプリゲーム『ブルーアーカイブ』を急に始めてひと月ほど経ちました。いまのところ楽しく遊んでいます。きっかけはにじさんじの卯月コウくんの案件配信を見たこと。人気があるのは知っていたけど、具体的にどこがどういいのかというプレゼンがやはり一番効いた。こういうのは好きな理由が個人的なら個人的なほどいい。感想文とか評論とかも、突き詰めていくと何でもそう。

で、実際遊んでみて意外だったのは、あんまり誰も話題にしていない(ように見える)ゲーム部分の設計がけっこうおもしろいんですね。戦闘は基本オートで、敵との属性ジャンケンのような要素も強いんだけど、キャラ同士の相性の噛み合いかたやEXスキルの発動タイミングなど、プレイヤーの試行錯誤が介入する要素もわりとある。レアリティが低いから弱い、みたいなこともなさそう。初めのころはストーリーそっちのけで、キャラの良し悪しも分からないなりに、ゲームとしてのいわゆる任務を先へ進める楽しさがありました。

それからメインストーリーものんびり読み進めて行き、対策委員会編やパヴァーヌ編はまだ、今こういうのがウケているんだねという一歩引いた感じで楽しんでいたのが、噂のエデン条約編で完全に分からされてしまった。先日全4章を読み切って、確かにこれはコンテンツとしておもしろかった。

学園それぞれがすなわち自治都市である設定を生かして、人と人との相互理解の難しさを国際政治のもつれに読み替えたモチーフも新鮮に楽しめたし、それが混迷を極めた結果、最後にはむしろ金八先生ばりの超シンプルな学園ドラマに集束する展開も良かった。このゲームでこういう話が読めるとは思っていなくて、読後感としてはFGOのキャメロットが終わったときのような感じでした。人気の理由が分かった。

ブルアカの作中シチュエーションってこう、そもそもとして構造がとことん歪なんですね。プレイヤーは「先生」としてこの世界に降り立つわけだけど、先生は教師ではないし、生徒は女の子しかいないし、女の子は全員銃を持っているし、銃で撃ち合っても死なない。でもその歪なシチュエーションから無理やり道理をでっち上げ、最後にはなぜか感動させられる力技のシナリオが気持ちよかった。今からでも読んでみる価値はあった。

サンリオVフェス

何度目かになるVR Chat上でのバーチャルイベント「SANRIO Virtual Festival 2024」へ今年も遊びに行ってきた。2021年末にこのイベントを初めて体験したときのことは、以下の記事にも書きました。

無料イベントをいくつか覗いてみた程度だけど、今回も良かった。VRならではのインタラクティブなパレードでは、参加者がめいめいハート型のステッキを振り、サンリオキャラが大いに歌って踊る様子を応援する。ファンシーとケオスが渾然一体となった演出はクールだったし、やっぱりこれは静止画のスクショではなかなか伝わらないなと思う。

一方のバーチャルクラブイベント「ALT3」は、こちらも相変わらずガチのバーチャルクラブ体験なのでした。ピューロランドの地下深く、業務用エレベーターを降りた先に廃坑を魔改造したぶち抜きの巨大クラブがあり、お気に入りのアバターに着飾った多様なバーチャル人類たちがピーキーな音楽に揺れている。

例年、この人気のメインフロアの人数制限を突破して参加するのが難しいのですが、今年はサテライト会場というかたちで複数のインスタンスが用意されていて、そのワールドに入ると音楽やVJ映像だけでなく、ステージ上のパフォーマーのアバターも複製して表示されているのでメインと遜色なく楽しめた。バーチャルクラブもどんどん進化していきますね。

Live12が来た

3月5日には、2024年初頭とされていたAbleton Liveの待望のバージョン12の正式公開がありました。わたしはこれを見越して、去年の暮れに思い切って最上位版のSuiteに乗り換えていただけに、さっそく試してみました。

新シンセMeldやGranulator IIIもあるけれど、楽しみにしていたのは新オーディオエフェクトのRoar。モジュレーションもできるし、コンプやサチュレーターというにはあまりにもダイナミックに音が変化するから、単体にかけて音のキャラクターを作ってもいいし、Drum Bussみたいに使って手軽に音をまとめて太くすることもできる。これはそうとう楽しい。

Abletonの公式チュートリアル動画の解説が分かりやすくて良かった。

ほかにも、かゆいところに手が届くタグ検索や類似ファイル検索機能、MIDI変形ツールや、テクノらしいチャンスオペレーションやランダマイズの助けとなるMIDI生成機能など、テンション上がるアップデートがたくさん。作りたい音のアイデアがいくつかあるので、しばらくいろんな実験ができたらと思います。作るぞ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?