ピアノ連弾作品を作曲しよう!③
●メロディーを書き進めよう
ふんふーん♪うーん。
今日も作曲を頑張る生徒さん。書き進めていますね、関心関心。
でもちょっと、旋律の書き方で迷っているようです。どうしたのでしょう。
生徒「センセー。」
生徒「これ見てください。」
●旋律の作曲
この和音の動きにメロディーをつけていますが、どうもしっくりこないのです。
小節の中の和音の動きに合わせてメロディを考えているのですが、動機の断片は思いついても、どうやって書き進めれば良いのかわかりません。
先生「では今回は旋律の動きについて考えてみましょう。」
●旋律には方向性を
色々な楽曲の、旋律の動きを見てみます。
ブラームスのヴァイオリンソナタ《雨の歌》の、世にも美しい美しい第2主題です。
(スマホの方はListen in browserをタップしてお聴きください。)
例えば、このメロディーの旋律の動きを大まかに矢印を書いて追ってみましょう。
aのようになだらかに上昇しているメロディが、bではさらに畳み掛けるように上昇していますね。
旋律が一定の方向性を持って動いているのがわかりますでしょうか。
●頂点を意識しよう
このメロディでは★の「ラ」の音が一番高い音ですね。
この頂点(★)を目指して旋律が動いています。
旋律は、ある頂点を目指して進んでいくのです。
もちろん上に向かっていくパターンと、下に向かうパターンがありますね。
大切なのは方向を持つ、ということなのです。
生徒「わかりました!それでは書いてみます。」
(スマホの方はListen in browserをタップしてお聴きください。)
では逆のパターンはいかがでしょう。
音楽の場面に応じて、メロディの方向を使い分けて音楽のストーリーを構成していくことが、作曲の面白さ、なのですね!
それではまた、次回もお楽しみに!
●お知らせ!
今回連載している連弾作品が初演される演奏会が決定しました!
ゆうがたくらしっくおんがくvol.3
日にち:2023年10月19日(木)
時間:18時
場所:鎌取コミュニティーセンター3階多目的ホール
ぜひお越しください!!
●最後に
私たちeqhor music labo Tokyoでは、今後も、珍しい切り口から音楽理論に関する記事、作品の配信と通して、音楽の魅力を発信していきます。
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○生徒:平田真里奈
《プロフィール》上野学園高等学校音楽科演奏家コースを経て上野学園大学演奏家コースに特待生として入学。現在4年次に在籍。合唱、器楽、声楽の伴奏及びソロのほか2022年「Pianoduoまなつ」を結成し演奏活動を行なっている。
第11回東京ピアノコンクール高校部門 審査員特別賞、第82回東京国際芸術協会新人演奏会オーディション、コンセール・ヴィヴァン新人オーディション(室内楽部門)合格、第25回万里の長城杯国際音楽コンクール優秀伴奏者受賞。
ソルフェージュと作曲を武澤陽介、室内楽を荒井伸一、声楽伴奏法を吉田伸昭、ピアノを佐古田彩子、安田正昭、星子知美の各氏に師事。
○Pianoduoまなつ
石川千夏 & 平田真里奈 (Piano)
出会いは幼稚園時代。音楽を通して繋がり、2022年第6回きらり鎌ヶ谷アーティスト発掘プロジェクトへの参加を機に「Pianoduoまなつ」を結成。
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