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沖縄の暮らしと「旧暦」

はじめに

これから沖縄の行事のことや御願のことについて、勉強しながらnoteに綴っていくことにした。
若い頃はあまり興味がなくても、30代を過ぎると「行事ごと」や「御願」「お仏壇」のことについて考えはじめる人も少なくないのでは・・。
沖縄では旧暦に沿って季節の行事やお祭り、御願が行われる。おばー・おじーから子や孫に受け継がれてきている伝統文化も時代と共にわかる人が少なくなってきているという。
私の祖母も母もテキストみたいに本を見ながらお供え物をしたり御願をしている。
私も旧暦の行事、御願に興味が出てきた年頃。
沖縄の人は昔から自然を敬い、自然との調和を大切にしながら生活してきた。旧暦の行事には暮らしを豊かにするヒントがたくさんあるような気がする。
少しづつ沖縄の行事や御願について学んだことを綴っていきたい。

まず第1回目は「新暦」と「旧暦」について。



新暦と旧暦の違い

新暦は「太陽暦」(グレゴリオ暦)のこと。
太陽の周期をもとにしています。
1年を12ヶ月に分け、1ヶ月を約30日としています。
地球は太陽の周りをだいたい365日で1周。
1年=365日(正確には365.2422日)
→すこしズレが出てくるので「うるう年」で調整

旧暦は「太陰太陽暦」のこと。
月の満ち欠けの周期が基準にしています。
新月から次の新月になるまでが1ヶ月。
約29.5日。1年=354日。
→1年に約11日ずつずれるので「うるう月」で調整

沖縄と旧暦

日本では1873年(明治6年)に新暦が使われ始めましたが、沖縄県では今でも伝統的な行事や御願は「旧暦」で行われます。

旧暦は不思議と自然の移ろいに沿っているように思います。
例えば、旧暦3月3日の浜下りの頃は海水が温み、
旧暦12月8日のムーチービーサーの日は「沖縄が一年で寒くなる日」と言われているように、本当に冷え込む日になります。その他、旧暦の1日・15日(新月と満月)の日など月の満ち欠けをみて漁や種まきの時期を判断すると言われています。

沖縄は「自然崇拝」の文化があり「自然」に神様が宿っていると考えられています。
自然を神様のように大切にする沖縄の文化だからこそ、「旧暦」での行事や御願が今でも大切にされているのだと思います。

「旧暦」は自然の移ろいや変化、潮の満ち引きと上手に付き合っていくための年間スケジュールであり、先人達から受け継がれた「自然を敬うこころ」「自然に沿った暮らしの知恵」が詰まっているような気がします。


【参考文献】
・「沖縄暮らしのしきたり読本 御願・行事編」(比嘉淳子氏著)
・「よくわかる 御願ハンドブック ヒヌカン・トートーメー12カ月」(「よくわかる御願ハンドブック」編集部 ボーダーインク)



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