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保活戦争備忘録


はじめに

保活
お仕事と育児をされている方はものすごく気になるワードなのではないかと思います。
今年は色々な条件も重なり、長男は本当に今の保育園から卒園した後の進路が決まらないという状態だったんですが、ひとまずなんとななりました。
備忘録もかねてあくまでも一つの参考例になればなと思い書かせて頂きます。

私の住んでいる地域の保活事情

保活のはじまり

私が住んでいる兵庫県西宮市はいわゆる”保活の激戦区”。
1人目の母子手帳をもらった時に役所の人に言われました。
「身体は大変かもしれないけれど、来年4月から仕事の復職を考えているのであれば10月が保育園入所のための手続きなので」
と。
保育園に入りにくいというのはなんとなく耳にしてはいたけれど、当時そこまで深く考えていなかったんです。
ただ職場の人たちから0歳から入れておいた方が、1歳から入るのは大変と聞いていたのと、フルタイムで働いていればどこかには入れるだろうと高を括っていたんですね。とにもかくにも1人目の出産のことで頭がいっぱいでした。
産休中に何か所か認可の園を見学したり、出産後は夫と協力しながら書類を用意してはいたものの。
9月生まれの子を、翌年4月に入園させるためには10月に手続きをする必要がありました。なので産後ほぼ休む間もなく保育園の入所手続きに奔走です。

保活激戦区の洗礼

実際に動いてみると、
産後1か月でこれしないといけないの?
ここまでして私は仕事に復帰したいんだろうか?
そんな葛藤もありました。
まだ体調も万全ではない状態でしたがやるしかない。
生まれたてのわが子を連れて市役所へ面接に行った時はそれがピークに。
(初回は子供を連れて市の担当者と面談する必要がありました)
本当に雑誌とかで読んだ
「入れないとほんとに困るんです!」
って市役所の職員さんに詰め寄ってる人、別途嘆願書のようなものを用意してる人もいました。
都市伝説かなんかだと思っていたんですけど、本当にあるんだ……。
この時も事の重大さにまだ気づいてはいませんでした。
”保活激戦区”の洗礼を受けたのは、受付が終わって募集状況を見てから。
0歳児でも受け入れ枠6人に対して30人とか、第一希望にした認可の保育園は定員3人に対して48人第一希望にしているとのこと。


倍率16倍、どうする保活?!

倍率にすると16倍。
夫と二人,目が点になったのを覚えています。
こうして慌てて認可外の保育園も検討せざるを得なくなりました。
当時は思いっきりコロナ渦ということもあって、見学に制限がかかっていたりしてなかなか予約もとれず。
夫が育休を終えた後は、息子と二人で4か所ほど認可外の保育園の見学にでかけました。
ただどこも入園予約待ちで、10人待っているなんて園もありました。「母さんは君とゆっくりせよということなんかな?」
と息子によく話した気がします。

そして企業主導型保育園へ

最終的にお世話になることになったのは小規模(2歳まで)の”企業主導型保育園”でした。

企業主導型保育園とは?

企業主導型保育園は、ざっくり言うと基本的には企業が自社で働く従業員のために用意した保育園なのですが地域の住民も受け入れていますという保育園です。園庭が無かったりなどはありますが、保育士さんの数などは認可保育園とほぼ同等です。
認可保育園は就労以外の理由でも点数があれば入園できますが企業主導型保育園は両親ともに就労していることが入所の条件。
見学と同時に申し込みがセットになっている園もあれば、時期を設定している園もありました。
企業主導型保育園はどうしても自社の従業員もしくは提携している企業の”企業枠”が優先。
企業提携してくれるかは会社次第ではありますが、夫の会社は自社内に保育園があるから、私の職場は他府県だからという理由で提携してはもらえませんでした。そんな人たちは”地域枠”という枠での入園になるのですがこの”地域枠”もまた熾烈な争い。

無事に決まった?

小学校就学前まで通える園は地域枠がもういっぱいとのことで入所できなかったのですが2歳までの小規模の園には通えることになったのです。
とりあえず、いったん保活は一区切り。
一安心はしていたのですが、フルタイムの会社員で共働きしていても、認可外保育園に通っている加点があっても、我が家に認可保育園の入園通知書が来ることはありませんでした。

継続する保活そして最終学年に

毎年書類をあれこれ準備しても、やってくる保留通知に
「もはや行政は認可保育園入れる気がないんだろうな」
なんていよいよ迎えた最終学年。

今年は本腰いれて保活だ!

去年までは通えているので
「まぁ来年いけるから大丈夫か」
で通じていたのですがそういうわけにはいかなくなりました。
今通っている保育園が大きい土地を買って、就学前まで行けるようにならないかなと何度も思いつつも今年は気合を入れなければ。

3歳児は入りやすい?

周りの人たちには
「3歳からは幼稚園に行く人がいるからライバル減るし、見れる園児の数も枠増えるよ」
なんて言われていました。
実際、3歳になると結構定員が増えていました。
毎年第1希望で出していた保育園も今年3歳児は11人募集。
認可外卒園加点もあるし、大丈夫だろうと油断していました。

まさかの減点?!

そして迎えた10月。
申し込み手続きの準備をしていると、
”妊娠・出産を控えている方は母子手帳のコピーを添付してください”
と記載を発見。
ただ母子手帳のどのページを添付するか記載がなかったので市に問い合わせました。
この時担当した人に衝撃的なことを言われました。
「お母さんの産前産後の期間と4月入園が被るので30点引かれることになります」
「え?」
「国のルールで決まってまして……」
「私自営業なので育児休暇とかないんですけど……」
「今妊娠中のお子さんが生まれてから、就労証明書を出し直してください。産後8週経った翌月から点数が戻りますので」

暗雲立ち込める保活

産前6週産後8週は基本的に就労が認められていない期間なので言うことはごもっともだと思います。
実際私が直面していなければ
「いやいやあんた働けないんだから、今仕事してる我が家が優先でしょうよ」
と心の底から思っていたでしょう。
3月生まれは本当に保育園に入れないよとも周りからよく言われていたのですが、衝撃的でした。
保活激戦区で、唯一入れる可能性がある時期に30点の減点。
認可保育園の入所は絶望的だと悟りました。
まぁ、地域枠ではなかなか入所できなかったけれど新たに提携した企業主導型保育園があるからいいかとここでも油断。
実は夫が転職し、転職先が企業提携に同意してくださったこともあって完全に楽観視していました。
ただここでも壁が立ちはだかります。
在園児が多すぎるため、3歳児の枠がなく募集をしないと通知が来たのです。
会社としても入園を前提に企業枠を結んでいたのにこの結末。
相当言ってくれたみたいなんですけどね、話が違うぞと。
空が出たらすぐに案内するとは言われてはいるけれど、空きが出る保証は無い。
とにもかくにも”長男預け先問題”が私の悩みの種となっていました。

卒園後の行き先がない

入所できないものは仕方ない。
とは決めたものの、じゃあ次はどうするか。

私の仕事はどうなるんだ

真っ先に頭によぎったのは仕事のこと。
個人事業主である私には育児休業はありません。
クライアントさんとのセッションの間だけでもシッターさんを使うことなども考えました。さらに時期がまずかったのもあり、幼稚園の入所に関してはどこの園も終わっていました。

認可外はどう?

まず浮かんだのは認可外の保育園です。
ですが認可外で通えそうなところで残っていたのは軒並み”バイリンガル保育園”と言われるところ。1か所説明会だけでもと思って聞きに入ったものの、まずは母国語をしっかり学ばせたいなと改めて思い。
将来的に海外への移住を考えているのならいいんだとは思うんですけどね。

協力幼稚園の検討

そこで私はダメもとで幼稚園の入園は締め切っていたのですが、協力幼稚園の空きをあたることにしました。
協力幼稚園だと、朝・夕方と預かりがあり市からも補助が出ます。
祝日以外は預かってもらえるので仕事にも支障がなさそう。
最終的には空きがあった1か所に入園することが決まったのです。

幼稚園って広い……

電話で問い合わせをすると、
「まだ定員の空きはあるけれど認可の結果が出てからでも大丈夫ですよ」
と言っていただいたのですが、もう認可は絶望的だったのでまずは見学に行くことに。
今まで小規模の保育園に通っていたので、園庭もあって広い幼稚園はキラキラして見えました。
それは息子も同じだったようで、帰り路はずっと幼稚園の話をしていたり、翌日保育園の先生にも
「ぼくようちえんにいくよ」
と宣言していたそうです。
「昔よりだいぶましにはなったんだけど、それでもこの辺りは保育園も幼稚園も入りにくい地域でね」
と担当の先生が話してくれました。

やってきた保留通知と決断

協力幼稚園は認可保育園の1次募集がダメで2次募集の結果が出てから駆け込んでくる人たちも多いそうです。2次募集の結果が出るのを待つのもいいんですがそれだと私の出産と被ってしまうので1次募集の結果が出てすぐに手続きをすることにしました。

そして認可保育園の通知が来る日。
封筒を見て分かりました。
「はいはい。 保留通知ですね」
やはり激戦区で30点引きは痛かった……。
6か所書いたもののかすりもしなかったようです。
幸いだったのがご近所さんで同じく進路難民になっていた子が認可園への入園が決まったこと。継続申請を出していなくて、その分の加点が無くてそのお家も絶望的な展開だったんですが決まって何より。
そして私も早々に手続きを済ませて4月からは難民にならずに済むことができたのです。

最後に

激戦区とは言え、2020年生まれの3歳児はとにかく多いのか、保活には苦労しました。
よくメディアでは待機児童は減っていると報道されているんですが、実際のところ我が家は待機児童カウントにはされないそうです。
2歳までとはいえ、一応通えているから。
ただ2歳までの保育園って結構あるので実際”隠れ待機児童”はわんさかいるんだと思います。最後になりましたが私が感じたやっておいた方がいいことをリストアップしたいと思います。

認可外施設・小規模保育園の検討

0歳から預けることを検討されているのであればもうこれは必須です。
認可の小規模だと尚いいのですが(自治体によると思いますが認可外よりも加点具合が違います)、とにかく小規模の園も視野に入れた方がいいです。
小規模だと私のように保活は継続することにはなるんですがお仕事への影響は少なくすることが出来るかと思います。

自分の点数を把握する

保育園に入園するためには点数が割り振られてその点数によって入所できるかが決まります。
この点数は市役所の人に問い合わせれば詳しく教えてもらえます。
自治体によっては、加点一覧表を公開しているところもあるので一つの目安になると思います。

認可保育園の申し込みと辞退しないこと

これは小規模に通うことになった場合になるかとは思うのですが、毎年認可の申し込みはしておいたほうがいいです。
というのもご近所さんで今通えているからいいかと申し込み辞めた年があったそうで。その時点で育児休業明け加点や保留加点が無いものとなってしまったんです。
またもう1組は最初引っ越してきた際に決まった認可園を辞退したそうです。入園にあたっての初期費用が高いという理由だったんですがペナルティとしてその分減点されています。
入園希望の欄に書くのは通えるという園にだけしたほうがいいかなと思います。


幼稚園も検討しておく

これは3歳児のお家向けにはなりますが、幼稚園の検討。
確かにね、保育園から幼稚園となるとギャップがすごいです。
アプリ連絡帳から紙の連絡帳へと逆アナログ減少になり、準備するものも多い。我が家も急ぎボタンの練習を始めています。
幼稚園の申し込みは自治体によると思いますが保育園の前からというところも多いです。
私はその時期悪阻でそれどころではありませんでしたが……。
激戦区では協力幼稚園も一つの選択肢として入れておいた方がいいです。

早めに行動する

早めの行動。
これめちゃくちゃ大事です。
特に認可の結果が出た後はとにかく問い合わせが殺到したり、枠があってもすぐ埋まってしまいます。
(去年、今通っている保育園がまさにこの状態でした)
出来れば認可の応募状況が出た時点で次の手を考える。倍率がとんでもないよ、保育園落ちたどうしようと嘆いている時間はありません。


以上が私が感じた保活激戦区での保活対策です。
私は30点引きが響きましたが、中には20個以上書いたけれど、どこも入れなかったというお家もありました。この地域は激戦区すぎるから他の地域に引っ越すんですというお家も。
今お腹の中にいる赤さんの保活もまた始まるんだと思うとぞっとしますがひとまずはひと段落。
今回の備忘録が何かの参考になれば幸いです。










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