爪に刻まれた年輪

抗がん剤の副作用の中に「細胞分裂が速い部分の細胞がダメージを受ける」というものがあります。髪が抜けるのもそうなのですが、私がその影響を一番感じたのは爪です。

1クール目から爪の色が黒ずみ、あちこちに黒い色素が縦に走りました。回を増すごとにさらに黒ずみ、その線と直交するかのように凹みができています。普段でも大きなストレスを感じると爪に横線が入ってくぼむことがありますが、今回は等間隔にまるで「抗がん剤の年輪」のように、抗がん剤を入れた回数が刻まれています。

いつか「こんなこともあった」と笑い話にできるときを楽しみに、写真に残すことにしました。

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