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亡くなったおじいちゃんおばあちゃん、はたまたその上のご先祖さまが植えてくれた梅の木に実った梅で梅酒をつくる


7月頭に引っ越して、
実家がグンと近くなった。

車で5分ほどの距離。
なんなら歩いても行けちゃうんじゃないかと、
散歩魂に火がつきそうになる。

先日、梅酒をつける用の梅をもぎに実家に帰ってきた。

その他の材料、氷砂糖とホワイトリカーを
買いに行ったところどのお店も品切れになっていて、
3軒目でようやくゲットできた。

田舎だとまだまだ梅酒を手作りする人が多いんだなぁ
ということを目の当たりにするとともに、
来年は見つけたらゲットしておくべし!
と、心のメモに追加した。

昨晩、梅酒を仕込んで、
今日は梅ジュース用の梅シロップを作ってみようと思う。


毎年鈴なり、わが家の梅の木

柿畑の斜面に生えているわが家の梅の木。

なんと情けないことに、梅の収穫をするのは、
今回が初めてという始末…。

母がお嫁に来たときにはもうあったというから、
この梅の木を植えたのは
亡くなったおじいちゃんかおばあちゃん。

はたまたその上のご先祖さまの可能性もある。

おばあちゃんが元気だった頃はおそらくおばあちゃんが、
足場が悪いため、おばあちゃんが年取ってからは母が
毎年毎年収穫してきた梅。

母曰く、
ならない年はなく、毎年この木はたっくさんの梅が実るんだそう。

何度も斜面から滑り落ちそうになりながら、

70歳を超えてわたし以上のペースでもぎ進める
母の凄さを感じた時間でもあった。


なんとなく眺めていた梅仕事の光景

小さい頃からおばあちゃんが
平たい大きなざるいっぱいに梅を並べて
梅干しを作る光景を目にしていた。

おばあちゃんの時代は梅干しをいっぱい作ってた。

梅干しは必ず食卓にスタンばっていて、
おじいちゃんやおばあちゃんは毎食一粒二粒
食べていたように思う。

わたしは酸っぱい梅干しは苦手で、
箸を伸ばすことはまずなかった。

だから、真っ赤な梅が天日干しされてる光景を見ていても、
なんだか口が酸っぱくなる感じがして、
そこに興味も関心もまるでなかった。

ゆいいつ飲んでいたのは梅ジュース。

梅シロップを水で割ったものに
氷を入れて飲むことはあった。

でも子供の頃、好きだったのは梅ジュースより
しそジュース。

大量にとれるしそで、
毎年しそジュースも作っていた。


選別、振り分け、おすそ分け

母と収穫した梅はコンテナ3つ分。
まだまだなっていたけど、もうこれくらいで十分と
切り上げた。

午後は、選別作業。

傷がひどいもの、打ちみがあるものは避けて、
いいものを計りに載せて重さを計る。

これは〇〇さん、これは〇〇さん、これは〇〇さん、
これはお母さん、これはわたし…

と、それぞれ振り分ける。

それぞれ嫁ぎ先が決まった梅の入った
ビニール袋と段ボール箱がいくつも生まれた。

明日、おすそ分けぶんは届けに行こう。

甘さ控えめわが家の梅酒レシピ

梅酒のレシピはネット上で大量に公開されているから、
あえてここでご紹介する必要もないかもだけど、

昨年、ど素人のわたしが初めてつけてみた梅酒が
めちゃんこ美味しかったのでシェア。

梅酒は材料も3つだけだし、
材料さえそろえばとっても簡単にできてしまうから
興味ある方はぜひ作ってみてもいいんじゃないかなと思う。

【材料】
・梅1.3kg(わが家は青梅だけじゃなく黄色っぽいのも入れる)
・氷砂糖660g(甘さは控えめ)
・ホワイトリカー1.8L(1本まるまる投入)

*氷砂糖の量はお好みで調整可能

【作り方】
①梅を一粒一粒丁寧に洗う
②ボールや鍋に①を入れ水に浸す(あくぬき)
 一晩という人もいるけど、母は1〜2時間でもいいと言う
③ざるなどにあげ乾燥させる
④清潔な瓶に梅→氷砂糖→梅→氷砂糖と交互に入れていく
 梅がまだ濡れてたらペーパーで拭き取って入れる
⑤梅と氷砂糖が入ったらホワイトリカーを注ぎ入れて完成!

待つ楽しみ、眺める幸せ

昨年初めて梅酒を作ってみて感じたのは、
仕込んで待つ時間がこれまた楽しいということ。

粒が確認できた氷砂糖が溶け、
青かった梅が黄色くなり、
透明だった液体が琥珀色に変わる。

別にチェックしなくてもいいけど、
これが自分で作ってみると
「元気にしてるかい?」
と様子を見に行きたくなる。

この時間がなんとも無駄なようで、
幸福感を与えてくれる。

あと、梅酒を作っているときも幸せを感じる瞬間があったのを
今思い出した!

水洗いする前の梅が
部屋に置いてあるだけで、
部屋中にかすかな、でも確かな梅の香りが広がる。

柔らかくて、甘くて、まるっこい、
なんとも優しい香り。

梅の実には生毛みたいなものがあって、
掴むとそのもふもふが感じられるんだけど、
これがまたなんともめんこい肌触り。

こんなふうに、
梅酒は飲む楽しみだけじゃなくって、
収穫してから飲むまでの長い時間をかけて
幸福感を与えてくれることを知ったのだった。

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理にかなっている自然の恵み、それを生かす先人たちの知恵

本当に自然はすごいなぁと思う。

そして、その自然の恵みを暮らしに生かしてきた
先人たちの知恵もすごいなぁとつくづく思う。

梅雨のあたりに収穫した梅で作った梅シロップは、
ちょうど梅雨が明けて暑い暑い夏の到来する頃
できあがる。

この時期は、さっぱりしたものが飲みたくなるから
梅ジュースはもってこい!

梅酒はもうちょっと寝かせる必要があるけれど、
とろんとした濃密な梅酒ができる頃は、
これまた寒くなっている時期だから合う。

ちなみに、去年仕込んだ梅酒がまだ若干残っていて、
今の時期は炭酸水で割って飲んでいる。

これもまたよし。

梅酒の仕込みが毎年の恒例行事になりそうだ。

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#筆文字えりちゃん


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