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【がん患者であり市議会議員が作ってみました】がん患者さんとのコミュニケーション事例集その1。2024年2月

お疲れ様です。
本日は、がんを経験した私がお届けするがん患者さんのコミュニケーション事例集を書いてみたいと思います。

がん患者さんに言ってはいけない言葉が巷には蔓延っておりますが、この傾向は少し心配になることがよくあります。

それは、言ってはいけない言葉を多用すると、
『がん患者さんに何も言ってはいけない』と誤解をされる方が多いからです。

がん患者さんと社会との架け橋になりたい。

そう強く思っていた私は、この件は解消すべき問題だとも思っていました。

「がん患者さんとどう話していいかわからない」
とよく聞いていたので、スタンプだったらコミュニケーション取りやすいと思いつきまして、
そんな時にはコミュニケーションに不安を覚える、
がん患者さんを支える側の方のために、
ラインスタンプも作成してみました。(全作品 デザインを学ぶ大学生作)
https://store.line.me/stickershop/product/18741298/ja

おそらくがん教育の優先順位が低く、小手先のスキルやマニュアルばかりに頼ろうとするとそういう現象が起きるかと思います。
とはいえ、がん教育の優先順位を上げることができない。
そう思い知った私は、理解の手助けになってもらえたらと記事を書いてみたいと思いました。

私は、8年ぐらいは、がん患者さん、社会との関わりを学んでおりますが、社会的支援を得たくて議員になりました。理解希薄である世の中を変えるためには、自分の影響力や発信力を高め、橋口の言うことなら少しぐらい聞いてやるかと思ってもらえる人が1人でも多く増やすことができたらと思っております。

そして、今からお伝えすることは私の一意見なので参考までにいただけたら幸いです。

ということでいきます。

がん患者さんのコミュニケーション事例集その1
→逃げてもいいよと言わない

世の中に「辛くなったら逃げてもいいよ」という言葉をよく聞くようになりました。
現在自殺率が11年ぶりに伸びており、メンタルケアは国をあげての対策項目ともなっております。その中で、「逃げてもいいよ」はとても辛いです。
がんを経験すると、逃げられないことだらけでして、
四方八方塞がり状態がずっと続きます。

健康な人の逃げるという行為程、残酷であると思います。

逃げる=死

ではなく、逃げる=リラックスをする

という定義であるのであれば、リラックスでき、自分らしさを取り戻せる方法まで伝えるなど、寄り添うことの方が重要だと思います。その方法を伝えたり寄り添うことをせずにただ逃げていいは止めていただきたいです。1番大事な事は“寄り添うこと”を思い出していただけると幸いです。

がんに罹患すると1年以内自殺率は24倍に跳ね上がると言われています。
しかし、がんに罹患したと言わない人がほとんどです。

苦しみや悲しみを1人で抱えるべきでしょうか。
私は絶対に違うと思います。

https://www.mhlw.go.jp/content/10901000/000589275.pdf

がん患者さんのコミュニケーション事例集その2
→がん患者さんに「私のお婆ちゃんもがんで亡くなりました・・・」など言わない

こちらも賛否両論分かれるかと思いますが、
これは言わない方がいいと思います。

遺族の昇華できていない悲しみを受け止めるのは、がん患者さんではありません。
だから私はがん患者さんの事が理解できます等の寄り添う気持ちを表明いただけるのであれば、その冒頭は言わずにいてもらえたらと思います。

2人に1人はがんの時代です。
周りにがん患者さんのご家族が沢山いてもおかしくはない時代ですから。

悲しみを昇華するのであれば、グリーフケアの専門家の方や緩和ケアの方、
機関にぜひ行ってみていただきたいです。

ちなみに私がこの言葉を言っていただいた時は、
握手、よくぞ来てくださいました!になります。

おそらく立場や役職、年数によっても変わるのでしょう。
しかし、がん患者さんに亡くなるという言葉は使わないでくださいねと伝えています。
1番気をつけるべき内容だと思うからです。

スマイルハートの活動は悲しみや苦しみを感じ、乗り越えようとしている遺族であるあなたの本当にチカラになります。

しかし気をつけなければいけない事があるという事だけは知っておいていただきたいです。

がん患者さんのコミュニケーション事例集その3
→死ぬ気で頑張ると言わない

よく営業の世界やビジネスマンは言いますが、
死ぬ気で頑張るという言葉が日常茶飯事です。

死ぬ気で本当に頑張っている方達に、死ぬ気で頑張るは、あまりにも配慮に欠けた言葉だと感じます。

がん患者さんのコミュニケーション事例集その4
→そっとする事が美徳だと思わない

8年間沢山のがんを経験していない方に聞いた結果、がん患者さんとのコミュニケーションは、「がんを経験していない私は、何かものを言える資格がない。私はそっとしておく」が9割でした。

本当にそれでいいのでしょうか。
そっとするという言葉の裏には分からないから逃げたい、他の人がやってくれると、
見て見ぬ振りの事勿れ主義を感じます。

なので、基本的には議員でありN P O法人の代表である私にコミュニケーションを完全にお任せされます。

私は市政活動や議員活動など増えていき、今後もさらに増える予定です。

私は同時に沢山の意見を聞く事はできないので、もちろんですが制限はあり身体は1つしかありません。

NPOに頼りたいところだとも思いますが、
NPOこそ活動を全力で運営してくださっているのが実情です。

そうなんです。
側にいるあなたが守ってあげるべきなのです。

守り方や支え方が分からないのであれば、具体的にどうしたらいいか聞いてほしいです。
がんを経験していようといなかろうと、同じ人間。困った時は支えあい、助けあいすべきだと心底思っております。

知らない事が毛嫌いする理由なのであれば、
がん教育を積極的に実施していく事も考えています。

繋いであげるのも、大事な役目。
支えるのも、大事な役目。

がん教育の開催を受け入れるのも立派な繋ぎ役。

あまりにも社会的支援がないので、どうしたらいいか分からない事だらけな
がんのこと。

みんなが耳を塞ぐのではなく、
みんなが少しだけ寄り添い、理解しようとする。
優しい未来を作れたらいいなと思います。

事勿れ主義を貫き、自分は言う権利が無いから等という理由で向き合う事から逃げてしまうと、民間療法や営利目的の業者の優しくしてくれる人に頼ってしまいます。

相談に乗ってくれる人がその場所しかなかったりするからです。

今、現在議員になり私は相談に乗ってもらえる場所を増やす動きや、
認知させる動きをしています。

大人になると勉強をする人は減り、今までの経験、固定概念、憶測で物事を判断する人が増えます。がん教育を避けたい強い意志も感じます。
しかし、時代は変遷しており、今では再発の乳がんに細胞を特定し、臨床試験まで目指していく動きも出て参りました。吐き気どめの薬も進化してきました。通院しながら仕事もできるようにもなってきました。

企業向けのがん教育が浸透させたく、これから動いていきたいと思います。

コミュニケーション事例集は、
まだ世の中が動く前の皆様の協力していただきたい思い一心で作りました。

その2も作ります。

少しでも皆様の心に届きますように。


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