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見た目外国人

私は日本とインド系マレーシアのハーフなので、
(ハーフという言葉についてはいろんな意見が
ありますが、私は自分自身に対しては
ハーフという言葉を使います)
日本にいると、外国人っぽい見た目だと思われるし
インド人からは日本人っぽい見た目だと言われる。

日本在住ではない、意識高い系の外国人
(主にアメリカ人)に時々聞かれるのが
「日本の社会って閉鎖的なんでしょ?
ミックスであることで
差別を受けることがあるだろうねぇ、
大変だよねぇ?」

差別を受けたことがないとは言わない。
小学校高学年の頃に「黒焦げさん家のお姉さん」
と低学年の子に言われたり
中学生に「体洗ってないから肌の色が黒い」
と言われたり、
子供ながらに傷ついた記憶があるのは事実だ。

田舎だったから、というのはおおいにある。
東京にいた頃には経験しなかった事だから。

母は、そんな私を見て
「肌の色による差別は間違っている!」と
学校に抗議しにいき
それが発展して市の教育関係者300人を前に
「美しい日本はどこへ行った」と題して
教育講演会をすることになった。

閑話休題

しかし、成長し、東京の実家に戻り
社会人として生きていくことになると
ハーフであるということは
恩恵でしかなかった。

ハーフモデルが増えていて
美の基準が多様化しているという
社会的な要因だけでなく、
「エキゾチックな見た目」ということで
人に覚えてもらいやすかったり、
多言語話者であり、
異文化との関わり方を知っていたり。
その結果、通訳翻訳、日本語/英語教師、
ツアーガイドにバイリンガル司会と
様々な仕事が来るし、
現に私はそれで食べていっている。

それ以外にも、
「日本の素晴らしさを知ることができた」
という点において、非常に幸運だった。
母は日本に憧れて憧れて、
留学のために来日し、
日本語学校の日本史教師だった父と出会い
卒業後に結婚した。

「Look East 政策」マレーシアにおいて、
以前首相であったマハティール首相が
欧米諸国ではなく日本を見習って
発展していこう!
という政策が盛り上がっている時に
成人した母は
私をできるだけ日本人として育てたいと思い
私にはミドルネームも外国名も与えず、
日本名と日本の国籍だけ、という事にこだわった。

父は逆に自虐史観の持ち主で
東南アジアで日本軍が行った
残虐行為に対して非常に
罪悪感を抱いていたが
それはまた別のお話。

また長じてから働いた
某発展途上国大使館のおかげで
水道水が飲める、ほとんど停電しない、
道路が陥没していない、
役人に賄賂を渡さなくても事務処理が進む、
電車が時間通りに来る、
そういった「日本の普通」は
「世界の普通」ではないと知り
そういう意味でも日本に対して、
日本に住めている事に対して
感謝が溢れでてきた。

とにかく私は日本大好きで育ってきた。
高校や大学時代、アメリカかぶれになったけれど
それを除けば、今も昔も日本が大好きだ。

ここまでが長ーい前置きw

こういう日本人離れした見た目と
日本を愛する気持ちを持ち合わせていると
非常に不快になる一つの事がある。

それは!
ミックスの子やその親、そして外国人の知り合いが
私の前で平気で日本を貶してくる
という事である。

私はその時、本当に本当に傷つく。
私は日本大好きで日本に対する悪口は
私に対する悪口のように感じるし
それが特に的外れなものだと
日本を理解してもらえてない
=私が理解してもらえない
という気持ちになる。

でも私は見た目が日本人離れしているため
まさか私が人知れず深く傷ついてるとは気づかず、
いろんな人がズケズケ私の国の悪口を言ってくる。

日本は閉鎖的だから〜
日本は村社会だから〜
日本人は差別的だから〜

どんなにオープンに見える国でも
実は閉鎖的な部分があったりする。
差別をしない国なんて、無い。
日本=閉鎖的で先進的じゃない
と決めつけられるのは、非常に不快でしかない。

先日のブログに書いたアメリカ人女性


私の前で平気で
「和食は脂分が多すぎて太りやすい」
ちなみに彼女は昔毎日マクドナルドで
アメリカのビッグマック、
つまり日本の倍の大きさのバーガーと
何倍もの量のフライドポテトに炭酸飲料
そして家に帰ってからケーキをホールで食べ、
体重130キロぐらいだった。
その130キロの巨体を作り出した
アメリカの食事を毎日食べていた人間に
和食の一部、とんかつや牛丼、焼き肉だけを
切り取って、
「脂分が多すぎる」と言われるのは
我慢がならない。
私に対する侮辱ではないが
I took it personal.
私は自分への攻撃のように感じた。


「日本人女性は私と違って
ジムでワークアウトしない。怠け者」と言われた。
彼女がジムでワークアウトできるのは
ひとえに彼女が玉の輿に乗り、
家事全般に加え孫の育児まで
ぜーーーーーーーーーんぶやってくれる
優しい日本人のお姑さんがいるから
というだけの事である。
(そんな理想的な生活環境を手に入れた
彼女の運勢力?には賛辞を送る)

挙げ句の果てに、そのなんでもやってくれる
優しいお姑さんに関してまで
「彼女は怠け者で、ジムでワークアウトしないから
30年間も産後太りから回復してないのよ」
なんて私に言う。
彼女のジムでワークアウト、を可能にして
くれているその人であるお姑さんに対してだ。

日本の、東京のお母さんたちは
仕事も家事も育児もワンオペでこなし
なんなら子供みたいに甘ったれた
旦那の面倒まで見る
世界に誇る勤勉な女性たちの一群である。
その日本女性を貶されたことは
私に対する直接の侮辱ではなかったが
ここでも私は非常に腹が立った。

と、今回はこの一人の強烈な人物の発言だが
その他にもいろんな所で似たような事を言われ続け
私のプチストレスが重なっていく。

私はアメリカ人と話している時
アメリカの悪口は言わないし
その他の国でも、その国を下に見るような
発言はしないようにしている。
不用意に不適切な発言をしてしまった事は
何百回もあるけど。

しかも、このストレスは私以外で
感じている人を見たことがないw
どこで相談すればいいかも分からない。

したがって、イライラしてて眠れない
こんな夜中に、怒りをぶちまけている。

私は、文章を書く時、だいたい自分の経験から書きます。したがって、いただいたサポートは、今後も様々な経験をしにいくことに使わせていただきます。