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読み聞かせボランティア、最終回を迎えて。


約半年間参加した、絵本の読み聞かせボランティア。先日、ついに最終回を迎えた。

この記事に詳しく書いていたのだが、最終回に読んだのは、『バスが来ましたよ』。

実話を基にした、心温まるストーリーだ。


感動するので、読みながら泣いてしまわないか心配、と書いた。

読みながら泣かないように、練習していこう。いやでも、仮に泣いてしまっても、それはそれでいいのかもしれない。

とも書いた。

実際、話の内容もしっとりだし、私個人も最後(転校するので)という事もあり、なんだかちょっと特別な回になるぞという予感がした。

前日の夜は、2回ほど読む練習をした。女の子とおじさんの声の使い分けをしたり、長いフレーズは、どこで区切ったら聞き取りやすいか、なども考えて、準備は万端だ。



そして、当日の朝。

朝からBS・NHKで朝ドラを2本観る(『まんぷく』、『ブギウギ』)のが日課。その後、私の大好きなドキュメンタリー、『空港ピアノ』の仙台空港編が再放送されていた。

ーーへえ。やっぱり皆さん、素敵な音色で弾かれるなあ。

と、しみじみ感心していたら、息子が一言。

「ママ、まだ行かないの?俺、もうすぐ出るけど。」

ーーん?………あ!


なんと私、すっかり、読み聞かせ自体を忘れていたのだ。

昨日、あれ程考えていたのにも関わらず。

そんな自分に、もう、びっくり。特別な回てゆうてたじゃないの。

慌てて着替え、化粧をし(眉毛は描いた!)、家を飛び出した。幸い、約束の時間ぴったりに学校に到着(徒歩3分)。ふー、よかった~。



そんなハプニングもありつつ、迎えた最終回(危うくドタキャンするところだった。息子よ、ありがとう。)。

2年生の子ども達(約90人)が音楽室に並んで入って来て、体育座りした。息子も1番前にいる(背の順)。

モニターに絵本を映し出し、割り当てた通り読み進めていく。

この日は、メンバー全員参加で6人。私は、4番手だ。

練習の成果もあり、落ち着いて無事に読み終えた。涙声になることもなく、一安心。

子ども達は、いつになく真剣な眼差しで見て、聞いてくれている。その姿に感動する。

前に先生が仰っていたのだが、普段じっとしていられなかったり、おしゃべりが止められない子も、読み聞かせの時間はみんなと一緒に静かにしているのだとか。

私達が圧をかけているのかな、と思ったが、そうではなくて、「いつもとは違ういい緊張感があるから」と、「物語の世界に惹き込まれているから」と言ってくださった。

ボランティア冥利につきるとはこのこと。

そして、いよいよストーリー最後の部分。担当していたお母さん、なんと声が震えている。私の隣りだったのだが、つられてしまいそうで、顔を見ることが出来なかった。

しかもそのお母さん、「私、人前では泣かないから、どこを読んでも大丈夫ー!」と言ってくれていたので、ラストを担当してもらったのだ。

後から聞いたら、改めてストーリーに感動したのと、子ども達の姿に涙腺を刺激されたのだとか。分かるー!その心、その場にいるみんなに伝わっていたよ、すごく良かったよ。ありがとう。



そうして、最後の読み聞かせが終わった。


いつもは、挙手制で3人ほどの子ども達が感想を言ってくれるのだが、この日は、各クラスの日直さんが前に出てきて、私達の前に並んだ。

そして、渡してくれたのがお手紙集。私達ボランティアに向けて書いてくれたものだった。

そこで、私は涙腺がゆるゆるに。学校からの、子ども達からの気持ちが本当にうれしかった。


具体的に、この本が面白かった、と書いてくれていた子もいたし、「3年生になっても来てくれますか?来てくれなかったらさみしいです。」なんて書いてくれている子もいた。泣ける。

息子は、

まず、毎月おもしろい本を読みきかせをしてくれて、ありがとうございます。
おかげで、本がすきになりました。
本当にありがとうございました。
こんどから、もっと本がすきになれるようにがんばります。

まず、が面白い。

と書いていた。

ーーふむふむ。本が好きになったんだね?初耳だけど、よかった、よかった。

帰ってから、「お手紙ありがとう。」と伝えたら、「ま、ちょっと盛ったけどね。」とのこと。

盛ったんかーい。でも、きっと嘘ではないだろう(照れてるし)。うれしかったよ。


色んな意味で特別な最終回となった。



たった半年間だったけれど、読み聞かせボランティアに参加し、本当に貴重な経験をさせてもらった。

記事にはしなかったけれど、全学年のメンバーで取り組んだイベントもあり、大スクリーンでの読み聞かせや劇にも携わり、経験値が上がった。

最後のお手紙もうれしかったし、あのキラキラした子ども達の目と、楽しかった時の笑顔が最高の頂き物だ。忘れないよ。

そして、この活動でつながれたお母さん達。素敵な皆さんとご一緒出来たことを心からうれしく思う。

皆さん、ありがとうございました。これからも、子ども達に楽しい本を届けてくださいね。




最後までお読みいただき、ありがとうございました。

本の力って本当にすごいですよね。

これからも、noteもだけれど、本や文章につながることを続けていけたらいいなあと思います。




***2024/3/19追記***

ありがとうございます!

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