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サンタさんの身バレ。



わが家の子達(小6娘、小2息子)は、去年まで確実にサンタさんを信じていた。

毎年この時期になると、何をプレゼントしてもらうか考えて、手紙を書く。

私はそれを言付ことづかったフリをしてAmazonサンタに注文、学校がある日に受け取って、ラッピングし、絶対見つからない場所に保管(大きな箱だと大変)。

イブ当日は、子ども達が寝静まったのを確認して、用意された手紙(『サンタさん、ありがとうございます。よかったら食べてください。』とか書いてある)に、筆記体で「𝐓𝐡𝐚𝐧𝐤 𝐲𝐨𝐮!」などと返事を書き、サンタさん用に置いてある紅茶とクッキーを夫に食べさせ、プレゼントを配置。

そして、楽しいクリスマスの朝を迎える。

その流れを繰り返してきた。

去年は、「引っ越したからサンタさん来るかなあ」と不安がる彼らに、「ちゃんと住所変更したから大丈夫だよ。担当は変わるみたいだけどね。」と説明し、信じ込ませた。地域ごとに担当制になっている、という物理的にも無理のない設定だ。


それに、夏には「サンタさんはどうしてタダでプレゼントをくれるんだろう?」と不思議がったので、「パパとママがちゃんとお中元とお歳暮を送ってるんだよ。」と超絶適当なことを言ったら、これまた「なるほど。」と社会の仕組みがわかったぜ、と言うような反応をしていた。



下の息子はまだまだ信じていてもおかしくない年頃だ。それなのに、最近、「今年はもうサンタさんからプレゼントもらわなくてもいい。パパとママに買ってもらう。」と言い出した。

およよ?もしや、気付いたのか?
そう言えば、妙に賢い子(会う度に、私に歴代のアメリカ大統領とかのクイズを出してくる。もちろん答えられない。)と仲良しだもんなあ。入れ知恵されたかなあ、と思った。

そうか、そうだよね。寂しいけど、いつか分かることだよね。もしかしたら姉弟で、そんな話をしたのかもしれない。

娘ははっきりとは言わないが、今年仲良くしているらしい周りの子は結構大人っぽいし、ネット検索はお手の物。きっと気付いていて、気付かない演技をしているんじゃないかな、そう思っていた。



昨日、たまたま娘と2人で出かけることになり、運転しながら話をしていたら、クリスマスのプレゼントの話題になった。

「もう、サンタさんに手紙書いてもいい時期だよね?」

と娘。

そんな、演技しなくてもいいよ~と思いながら、

ーーあ、今年も書く?〇〇ちゃん(息子)はサンタさん呼ばなくてもいいって言ってたけど?

と返す。

娘「え、嫌だ。今年も呼ぶ。」

えー。どっちなの?!信じてるの?信じてないの?もう知ってるんでしょ?と頭の中でごちゃごちゃ言う私。

思わず出た言葉が、

ーーサンタさんて、まだいると思ってるの?

だった。

かまをかけたのだ。

本当のことを知っていると言ってくれ!と、心の中で祈る。

ところが、娘。

「いると思ってるよ?」

と真顔で言う。そして、

「え。いないの?」

ムムム…。

自分で仕掛けておきながら、自ら追い詰められてしまった。

でも、もういいじゃないか、6年生なんだもん。

それで、サンタ自ら、身バレすることにした。

ーーあのね。サンタさんは、パパとママなんだよ。

「えっ?!」

本気で驚く娘。

ーー周りのお友達も、もうサンタさん来ないって言ってない?

「言ってる。でも、いい子じゃいから来なくなったって。〇〇ちゃんはまだいい子だからねって言ってた。」

なんとー!!信じる娘を気遣って話合わせてくれとるやないかーい。すごすぎ、小6大人女子。

見ると、ちょっと涙目になっている娘。


私はとんでもない過ちを犯してしまったのだろうか…。


いやいや、でも、もう6年生。そろそろ夢見る少女じゃいられないお年頃だ。

それで、ちょっと考えて、こう話した。

ーー今まで信じてたのはさ、〇〇ちゃんが本当に素直な心を持ってるからだよね。信じてくれて、ありがとう。それに、パパとママが色々隠れてやってたのも大成功ってことだよね。もう分かっちゃったから、これからは一緒にプレゼント選んだりできるよ。まだサンタさん信じている子にはさ、〇〇ちゃんがそうしてもらったように、話合わせてあげようね。

すると娘は、「分かった。」と言ってちょっと笑った。でもなんだか寂しそうだった。

まさか、まだ純粋に信じていたなんて。勝手に思い込んでしまうのは私の悪い癖だ。

あと1年、そのままでサンタさんすれば良かったなあとちょっと後悔したり、娘に悪いことしたなあと反省したりしながらも、どこか晴れ晴れした気持ちにもなった。

多分、「やりきった感」かもしれない。それと、心からの感謝。12年間、サンタさんやらせてくれてありがとう。

息子はまだ分からないので、そのままサンタさんはいる設定にしておこうと思う。




数時間後。娘がニヤニヤ笑いながら近付いて来た。

「サンタさん、今年も来ると思うな!何お願いしようかな~♩」

吹っ切れたようだ。切り替えが早いのが、娘のいいところ。そういうとこ、大好きだよ。

でもどうか、お財布に優しい物でお願いします。



***

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

サンタさんにまつわるエピソード、それぞれのご家庭であるんだろうなあと思います。私も、兄にバラされる小5くらいまで信じていました。

それでは、また。




***2023/11/7追記***

なんかすみません。ありがとうございます~

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