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USJ内の激混みハンバーガーショップで、‎店員さんに助けてもらった話。



春休み。

夫の転勤先の札幌から九州に戻る途中、大阪に立ち寄った。子ども達と約束していたUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)に行くためだ。

USJは、本当に楽しかった。ぜひ、また行きたい。

『スーパー・ニンテンドー・ワールド』。夢の世界。
『ミニオン・パーク』。イースター仕様。
出口にいたミニオンズ。かわいい。


写真の、なんとなくどんよりした空でお気付きかもしれないが、この日の天候は曇り時々雨。かっぱを着るまではなかったが、時々強くなる雨足に、傘をさした。急遽コンビニで購入したビニール傘。

早朝から出かけたので、昼前に早速小腹が空いてきた。混む前にサクッと食べてしまおうと、フードスペースに行ったが、どこもすでに満席。雨のせいもあったかもしれない。

いくつか検討したが、割と席数が多そうなハンバーガーショップに入ることにした。私と子ども達が注文レジに並び、その間に夫が席を探すことに。

レジは複数あり、意外とすぐに購入できた。そして、商品の受け取りもスムーズ。

ハンバーガーセットを載せたトレーを手に、夫を探す。店内奥の方でキョロキョロしている夫を発見し、近付く。

ーー席、あった?

夫「いや~、なかなかないね。空いても、すぐに取られるし。」

見ていると、席が空くと同時に、同じように近くで待機していた人達が、ものすごい速さで席を確保。圧もすごくて(笑)、強気で立ち向かわないとなかなかゲットできそうにない。順番などあってないような…。

仕方なく、夫とは別に私も席を探すことにした。まあまあ広い店内なのに、通路には人がひしめき合っている。時間的にも、まだまだピークは続きそうだ。

トレーを持ってウロウロしていた私。うっかり、前から来た方の腕にトレーの角がぶつかってしまった。

ーーあっ!すみません…

と言った瞬間、トレーの上のドリンクが倒れてしまった。よりによって、ホットコーヒー。寒かったので、1つは温かいドリンクにしようと購入したのだ。蓋付きではあったが、飲み口からこぼれ出す茶色くて熱い液体。

終わった…、と思った。

コーヒーはトレーだけでなく、床にも少しこぼれ、更には手にかけていたビニール傘の中へ。ある意味、傘でガードされたとも言える。

娘に頼んでカップを立ててもらう。多分、コーヒーは半分以上減っている。

夫は近くに見当たらない。娘と顔を見合わせる。周りの人には意外と気付かれていない。

さあ、この状態で、後始末、どうしようか…。

もう席どころではなくなり、トレーを見つめ、途方に暮れ…ようとした、その時。

「大丈夫ですか?!」

神の声。


人混みの中から、1人の店員さんがスッと現れたのだ。私より少し年上くらいの女性の方だ。

ス、スパイダーマン??

私の状況を見るなり、

「あっ、大変ですね!ひとまずこれで拭いてください!」

と言って、不織布のおしぼりを3つ程渡してくださった。そして、

「そのままお待ちくださいね!」

と言って、厨房の方に行き、すぐに戻って来られた。手にはトレーやおしぼりなど。

あっという間に新しいトレーにハンバーガーセットを載せ替え、汚れたトレーと交換。そして、こぼれたコーヒーが付いた私のシャツを拭くためのおしぼりをくださった。さらには、新しいコーヒーまで!こちらの不注意でこぼしたというのに。

もう一度奥に行かれたと思ったら、今度は氷嚢を持って来てくださった。私の手に熱いコーヒーがかかり、火傷したのではないかと、ビニール袋に入れた氷を用意してくださったのだ。

す、すごい。

最後にモップを持って戻って来られ、私の足元の床まであっという間にきれいにして下さった。

私がじーっと立っている間に、テキパキと処理され、しかも笑顔の対応。混み合った店内ではよくあることなのかもしれないが、あまりの手際の良さとお気遣いに、ただただ感心するばかりだった。

「火傷は大丈夫ですか?ひどくなりそうなら医務室に行かれてくださいね。店内が混雑していて、申し訳ありませんでした。」

ーーいえいえ。何から何までありがとうございました!

そしてまた、店員さんは人混みの中に入っていったのだった。

その後、夫が合流し、どう見てもキャパオーバーの店内は諦め、テラスのスタンディングテーブルで食べることにした。そこで傘の中のコーヒーも処分し、余ったおしぼりで傘を拭く。少しだけコーヒーの芳ばしい香りが残ったが、また普通に使えるようになった。

そして、ハンバーガーセットを食べながら、先の出来事を興奮気味に夫に話したのだった。

一時はどうなることかと思ったけれど、店員さんのお陰で大事にならずに済んだ。感謝、の一言。

一つ気になるのが、当時私たちは人混みの中にいて、大きな声も上げていないのに、どうして気付いてもらえたのか。不思議。そうやって困っている客はいないかパトロールする担当の方だったのかもしれない。


たくさんのUSJのアトラクションを楽しんだけれど、このハンバーガーショップでの一件が一番心に残り、やっぱりさすが大手テーマパークだなあと思った出来事だった。


あの時の店員さん、本当にありがとうございました。再度行く機会がありましたら、ぜひまたハンバーガー食べに行きますね!美味しかったです。




最後までお読みいただき、ありがとうございました♩


ピンチの時に助けてもらえることほど、ありがたいことはないですよね。感謝、感謝。




***2024/5/6追記***

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