ホロキュア（HoloCure）でおなじみのKay Yu氏の新作ファンゲームで、ホロキュアでプレイアブルキャラとして実装されてない「ねぽらぼ（5期生）」と「holoX（6期生）」を主人公と敵役として登場させる作品です。

前作はいわゆくヴァンパイアサバイバーズライクの作品だけど、今作は横スクロールアクションゲームです。

ちなみに、レビュー時は一周目をクリアしたです。

今作のボイスは切り抜きからではなく、ちゃんと発注して新録するものだから、今のところオリジナルボイスを持つファンゲームは多分この作品のみです。
グラフィック面も前作より進化してて、全体的にクオリティーが高く、相変わらずこれは無料でいいのかというレベルの作品です。

しかしホロキュアに比べて、この作品に物申したいところが多いのは事実です。

まずは操作面ですが、このゲームは横スクロールアクションゲームと言っても、近年によくあるスタイリッシュ系ではなく、どっちかっていうと大昔の方の匂いがします。
まぁ、ニコニコ世代ならファイナルファイトやバーニングファイトと言えばわかると思います。

しかし、「攻撃二回したら方向キーで後→前を入力することで攻撃をリセットする」や「攻撃二回で一旦攻撃を止めて攻撃をリセットする」という、あの時代の無限コンボのテクニックはこの作品に通用しないため、上記の作品のような感じで敵をハメることができません。

初期キャラの普通攻撃のリーチが短く、こっちはダウンされるまで無敵時間がないため、一旦攻撃を受けるとハメられて、体力が半分以上削られる可能性があります。

しかもステージ１から凶悪な遠距離敵とスーパーアーマー持ちの敵が常に湧いてきて、ちゃんと対策しないとステージ１でもクリアできないかもしれない、そこはまるで大昔のアーケードゲームですね。

そのため、プレイヤーは一人で戦うわけではなく、道中で捕まれた「ねぽらぼ」のリスナーたちを救い、共に戦うという仕様になってる、戦いは数だよ兄貴！

しかし、味方は言うほど強いわけではなく、どっちかっていうとプレイヤーと同じく打たれ弱いから、助けてあげないとあっさりと全滅し、その後プレイヤーも大量な雑魚敵にハメられて負けるから、味方が全滅される前に敵を殲滅しないといけないという仕様になってます。

プレイアブルキャラは普通攻撃以外に、パワーアタック・スキルと必殺技があるけど、そのパワーアタックとスキル2は溜め技で、しかも溜め時間が結構長く、はっきりいうとすごく使いにくい。
特にパワーアタックの溜め時間が長い割に別に強いわけでもないから死に技だと思います。

一応、溜め時間を短縮させるか、溜める時にスーパーアーマーをつけるようになる装備は存在してるけど、その装備システム自体もいろんな問題があって、頼りになりません。

装備にはレア度があって、それぞれにステータスがついてて、一部の装備に固有スキルがあるけど、装備のドロップはもちろん、レア度もステータスも完全にランダムなので、ビルドが完成されないままゲームクリアか、いいステータスが出ないせいでクリアできないことはたまにあります。

ステージをクリアするたびにNPCで装備を強化・レア度を上げることができるけど、そのレア度上げの成功率が非常に低いため、装備関連はもはやただの運ゲーとも言えます。

公式は常にフィードバックを受けて、ゲームの仕様を改善してるから、初見の難易度も徐々に下がってるため、とりあえず一周目をクリアしたいだけなら、言うほど難しくないと思います。

しかし、結局VSライクとは違い、今作は無限に遊べるわけでもなく、スタンプ集めと実績解除以外のやりこみ要素がありません。

各ステップの背景や装備にはいろんなホロライブ所属のメンバーのネタがあって、最新のEN Adventのネタまであるけど、登場キャラの攻撃やスキル自体は前作のように元ネタがあるわけでもないため、Vtuberに詳しくない人はわざわざ登場人物のことを調べなくても楽しめる作品だと思います。

このレビューにネガティブな内容が多いけど、逆にいうと無料のファンゲームでもそこまでのボリュームがあるということで、ちょっと改善点が多いだけで、決して悪いゲームではありません。

そして、今日のアプデで途中セーブも実装されたようで、いつでもどこでも軽い気持ちで遊べる作品となったので、例えホロライブのリスナーじゃなくても、時間があればやって損はないと思います。