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バーレスクダンサーが産まれる時。Roadside Cabaret 最初の一歩

それは準備なく、いきなり、いきなり誕生した。
声援が飛ぶ中、徐々に全身がピンクに染まり熱ってくる娘たち。
「 いやん、透けちゃう、どうしましょう。」

荒削りで、ピュア。ほんのちょとの恥ずかしさ、誕生はそんな感じの純粋さから始まる。春爛漫の東京。花々が蕾からぽっと誕生するようにいきなり開いてしまった。
4月14日、向島にある都築響一さんの大道芸術館でRoadsaide Cabaretと題してパーティのようなイベントで、前ぶりもなく心の準備もないままに、頬をピンクに染める間も無くいきなりそれは始まった。ヒナドリが初めて外の世界を覗くように。
今まで人前に出たこともない子がバーレスクダンサーになるには? なっちゃった? 一夜にして花は開く。彼女たちの物語の始まり、始まり〜。

お色気マヌカン、チェリーガールズと大道芸術館のお姉さんたち。©️グレートザ歌舞伎町

今は無きグランドキャバレーのお話を館長の都築響一さんと伝説のグランドキャバレーみなみの原さんをお招きして貴重なトークショーと、バーレスクショー。そして最後はパーティ。
バーレスクに興味を持ち、私の主催する東京バーレスクアカデミーにやってきたガールズたちをお色気マヌカンとして大道芸術館(The museum of Roadside Art) のラブドールと共に会場に花として咲いて頂いた。
このうちの2人は既にバーレスクダンサーとしてデビューしているけれど、残り2人は全くショーをしたことのない2人。

かわいいチェリーガールズ!最初の一歩

可愛いランジェリー風のコスチュームでとお願いし、それぞれ自分にぴったりのコスチュームを揃えてきてくれた。
「 いやん、透けちゃう、どうしましょう。」
ドラえもんのしずかちゃんポーズで恥じらう娘たち。
「どうせいつかデビューするのだから、やっちまいなさい。女は度胸よっ!」

( いつかって? 今日かもしれないけれど。 )

まずはベテラン姐さんのショーよ、娘たち!

カトちゃんのタブー!©️グレートザ歌舞伎町
お客さん、どちらからいらしたの?


ドイツ映画メトロポリスのマリアのポーズへ©️グレートザ歌舞伎町
87歳の殿方にブラを外していただきました。あんたも好きね!©️グレートザ歌舞伎町

トークは秘蔵映像を交え、キャバレーみなみの原さんの貴重な資料とお話。

キャバレーみなみの原さんと館長さんの都築響一さん

原さんのコレクションの一部。赤坂ミカドのショーガイド。

キャバレーみなみに出演した時。夏草はるかでした。
みなみは当初ホステスさんが500人いたそう!
大阪からはるばるこられたサロン十三の宮田さんも!現存する素晴らしいキャバレー

そして、おまちかねパーティタイム。夜は深まり、ご機嫌な音楽にそれまで遠慮しがちな娘たちもなんとな〜く踊り出した。そうそう、その調子。
そして東京バーレスクアカデミーで日夜研究していた動きのショートレッスンをお客様の前で披露!
ベテラン姐さん(私)のイケイケGOの指令でカウンターの上に乗せられた!
声援が飛ぶ中、徐々に全身がピンク色に染まりほてってくる娘たち。どんどん変化する。ステージはカウンター。もう止まらない。誰も止められない!

Take it OFF!!!! Take it OFF!!!  (ぬげぬげ〜!)でも焦らして〜。と指示するベテラン姐さん。

HOT!
踊っている娘たちも我を忘れ、いいの?いいの? と彼女たちの心の声も飛んでゆき、一枚また一枚と、その薄いピンクや花柄のシフォンのランジェリーが解けてゆく。解けてゆくのと同時に心も溶けて全身が高揚しているのが見える。

TEASE!!!
バーレスクファンは女子が多いけれど、この夜はおじさん天国!チップが舞い踊る。生まれて初めてのバーレスクに生まれて初めてのチップを頂いてしまった❤️ 
全部見せないのよと、メガフォン持った監督に徹し私も応援。バーレスクアカデミーで習った動きをちゃんと入れてくる。芸名もまだない。

『なんだかわからないけどデビューしちゃったみたい。』

バーレスクはお教室で習って発表会が多い昨今。そんなんじゃ踊り子は務まらない。現場で鍛えられるのです。そして媚びちゃいけない。堂々と誕生する。
バーレスクが生まれた最初はアクシデントだった。1920年のシカゴ。コーラスガールのドレスの肩紐が解け、脱げてしまったところ大歓声が沸き起こった。そんなドキドキ感。
この夜、初々しい彼女たちの変化を温かいハートで目撃した皆さん。ラッキーね!踊り子誕生を応援してくだり大変ありがとうございました。

さあ、次にアクシデントで生まれてくる踊り子はだれかしら。

©️グレートザ歌舞伎町

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