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27枚が写す わたしの世界【写ルンです】

小さい頃、カメラが好きだった。
家にあったデジカメを持ち歩いて、何でもかんでも撮っていた。
大人になったら一眼レフカメラを買うぞ!なんて意気込んでいた。

スマホが普及して誰でも気軽に写真が撮れるようになった。
手軽で、いつでもどこでも何枚でも撮れて、すぐに見返せる。
友達が買った当時の最新機種の画質があまりにも良くて、


私のカメラに対する熱が冷めた。


最近になって、ふと思い付いた。
「写ルンです」が欲しい。

その気になって探してみるとどこにも売っていない。
ネットで調べて驚いた。
1台2000円もして、現像代もかかって、27枚しか撮れない。
なんと高級なカメラであろうか・・・。


すぐに購入した。


27枚しか撮れないとなると、気軽にシャッターが押せない。
だからこそ、シャッターを押したときには、私が強く心を動かされたモノが目の前にある。
私が撮りたいと思ったモノは、旅行雑誌に載っている絶景スポットでも、Webで見たことがある名所や名物でも、インスタ映えする商品でもなかった。


物語を感じる “日常” だった。


フィルムカメラがエモいから好き、とは思わない。
スマホで撮った写真の方がキレイだと思う。

言ってしまえば、私は「どんな写真が撮れたか」にはそれほど興味がない。
興味があるのは、私が「どんなモノを撮りたいと思ったか」ということ。


27枚には、そのとき感じた私の想いが詰まっている。



指が写り込んでしまった。
でも私はこの先に私が感動したモノがあることを知っている。


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