2025年を目処にリアルコミュニケーションが大きく変貌する
ような気がする。前提として2点
1. 2025年あたりに各社がAR眼鏡を出そうとしている
2. 順調にいけばTSMCでいうところの2nmプロセスが量産予定
というのがあります。AR眼鏡は、簡単にいうと眼鏡としてかけられるスマホです。スマホの画面の代わりにめがねに投影された画面にスマホアプリが描画されて、タップ・フリックの代わりにジェスチャーで入力するものです。電脳メガネを現実に落とし込んだようなのを想像すると良いかと。
また、半導体製造プロセスはいま最先端である5nmから比べると2世代ジャンプアップする頃合いであり、5nmと比べて同じ価格で性能アップ&消費電力を抑えられるようになります。
AR眼鏡はこれらから、常時着用できるスマホといえるでしょう。スマホが登場してからコミュニケーションが大きく変質したのと同じくらいのインパクトをもたらすはずというのが今回の記事の内容です。
常時着用できるスマホで何ができるのか?
僕は人の顔や名前を覚えるのが極度に苦手です。そういうタイプの人間なら一度は、人の顔の上に名前とタグを表示してくれるARマジほしい!と願ったことがあるはずです。2021年の技術でも存分に可能です。プライバシーとか法的な部分がどうなるかだけがネックでしょう。
Google Meets や YouTube とかで字幕機能を使っている人もけっこういると思います。2021年現時点ですでに、海外の言葉の字幕書き起こし&自動翻訳はほぼ実用的な技術です。これがAR眼鏡で動けば、相手がどんな言語でしゃべっていても会話の成立が可能です。
あと、日本語をしゃべってる人でも、遡って参照可能な字幕表示があるだけで便利だと思いませんか?
他にもたとえば「空気を読む」アプリなんかがあれば、ADHDだのASDだのアスペルガーなどの傾向を持つ「コミュニケーションエラー」を起こしがちな人によっては福音となるでしょう。(重度の場合は知らん)
会話の要約アプリがあれば、使っている用語が専門用語だったり、独特な言い回しをしていたりしたとしても、概要の把握くらいはできるようになるでしょう。
コミュニケーションの変貌
インターネットが普及したことで、どんな人でも検索するだけで言葉・知識を調べることが容易になり、それまでは本を読み込んで知識を暗記する人の特権だったような振る舞いが、特別なものではなくなりました。
スマホが普及したことで、それはリアルタイムに行えるようになりました。「あれ?鎌倉幕府の成立って何年だっけ?」みたいな会話をしていたとき、「諸説ありまして、いまどきはいい国作ろう鎌倉幕府じゃないんですよ」みたいな返しを、スマホでちょいと調べるだけでできてしまうのです。
話題に困ったときはちょいとスマホで調べればいくらでもリアルタイムネタを参照できます。「GoToどうやら1月開始っぽいよねー」とか。
AR眼鏡でできることは、スマホ同様にコミュニケーションを大きく変質させることができます。さすがに「二回目あったはずなんだけどよく覚えてない人」にスマホをかざしてカメラで写してその人の情報を思い出すみたいなことは常識的に考えてできませんが、AR眼鏡ならば、不自然なことをしなくてもそれが可能です。
コミュニケーションのアシストツールを常時稼働していると、今までの時代ならコミュニケーションエラーを起こしていたような人でも不具合無くコミュニケーションがとりやすくなるでしょう。
なんなら、会話しながらダイレクトメッセージで「〇〇についてはしゃべっちゃだめ!」みたいなことをやりとりできるので、空気を読めないタイプの人が事故ることも減るでしょう。まぁどういう入力方法でそれやるの?って問題はありそうですけど、その頃には咽頭マイクもいまよりは進化して、ささやき声を拾ってくれるようなものも一般向けに登場してそうです。
AR眼鏡に続きコンタクトレンズ型も技術的には検討されてるようだし、脳みそ直結ではないものの、攻殻機動隊で描かれていたような電脳に近いモノを人類は2030年までには確実に手に入れられそうです(攻殻機動隊の舞台は2030年)。
参考
補足
5nm -> 3nm では、トランジスタ密度(つまり同じ値段で実現できる並列性能)が1.7倍になり、同一性能(クロック)比で25〜30%消費電力が削減される見込みです。同様に2nmでも、トランジスタ密度が上がり、同一性能比で数割の消費電力が削減されるでしょう。
ちなみにこの半導体製造プロセスの恩恵をわかりやすく説明すると、3nm ならば、M1プロセッサと同じサイズ(値段)で、M1 Proを少し超える性能が実現可能です。つまり今のM1Pro並の性能が MacBook Air に降りてくるか、性能アップは抑えつつ、今より安い値段になるかもしれません。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?