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ChatGPTを教育してサイエンスライターにする試み

みなさんはAIを利用していますか?

特に生成系AIは私たちの想像を超えるアウトプットを出してくれるので重宝している人も多いかと思います。

このnoteではたびたびChatGPTに論文要約記事を書かせてみよう取り組みを行っていますが、ようやく納得できるアウトプットが出つつあります。まだ完成には遠いですが、途中経過としてはそこそこのクオリティが出せるようになってきました。

今回はChatGPTをサイエンスライターするための試みを紹介したいと思います。

これまでの活動

まず、これまでのマイルストーンとして、2つの通過点があります。

1つ目はシュンスケさんが布教しているゴールシークプロンプトの使用です。目的(ゴール)を設定して、ChatGPT自身に命令文であるプロンプトを作成してもらうという対話型手法です。

2つ目はChatGPT自身に論文の構造を理解してもらい、それをベースにセクションごとのアウトプット実施します。さらに評価システムを導入し、こちらの思惑を定量的に提供し続ける手法です。

この2つ目方法自体も一般的なChatGPTハックを利用したものですが、ここで本質的な方法論がつかめたように感じます。重要な点をまとめると以下のように、人間と仕事を進めるような手順を踏むと良いということがわかりました。

  • 前提共有:ゴールシークプロンプトの使用・目的の設定

  • 情報提供:仕事に必要な情報を与える

  • 全体把握:仕事の全体像を理解し、タスクを分解する

  • 評価:ChatGPTのアウトプットを評価してブラッシュアップさせる

ここで、もはやChatGPTを機械と思わず、人間だと思えばいいのでは?と思いました。つまり、人間の部下ができたら自分ならどうするか?と考えたわけです。

新しくチームに入ってきたメンバーとの対話で重要になるのはフィードバックです。つまり、定量的な評価を行いながら、きちんと言葉でどこが悪いのか、どうしたらよくなるのか、を教えてあげますよね。それを今回ChatGPT相手にやってみました。

ChatGPTを教育する

前回同様、最初のアウトプットはそれほどクオリティが高いとは言えません。要約はしっかりとできていますが、言葉が硬くて私のnoteには合わないんですよね。

そこでアドバイスとして具体的なフィードバックを与えました。

実際に話し言葉のようなフランクな表現になっていることがわかりますね。
ゴールシークプロンプトの良いところは対話型である点です。アウトプットの評価システムの際に、具体的な対策をフィードバックして、アウトプットのクオリティを上げていくことに取り組みました。

例えば専門用語が少なすぎてふわっとしすぎている場合は、具体的に表現するようにフィードバックしたり

表現が硬い場合は、具体的な修正の仕方をアドバイスしたりしました。

基本的な考え方はゴールシークプロンプトの使用方法と同じです。対話の中でブラッシュアップしていくことを定量的な評価システムの中で実施していくという流れになります。

非常にわかりやすいやり方ですが、これだけでかなりクオリティを上げて論文紹介記事を作成することができました。

対話の中で気づいた点としてChatGPTの使う言葉と私が使う言葉のニュアンスに差異がある場合、正しく動作しません。

例えば、「柔らかい表現」と言っても語尾の「です」「ます」は直りませんでしたが、「フランクな表現」というと「でしょう」や「なんです」という語尾に変えてくれました。逆にやり過ぎてしまうことがあったので、その際は具体的な指示を出しています。

最後に

こう見ると本当に人間の部下や後輩に仕事を教えているような感じに思えないでしょうか。

つまり、ChatGPTに合わせて難しいことを覚える必要はなく、まさに人間と接するように対話していくことを心掛けるだけで、仕事のクオリティを上げてくれます。

実際に私とChatGPTとの対話も1時間ぐらいのことでした。もしかしたらChatGPTは人間よりも優秀な点があるかもしれません。

散々言われていることですが、部下への指導が下手な上司はAIも使いこなせず、人間の部下を上手に育てる上司ほどAIも使いこなしてしまうということになりそうですね。




























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