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やっぱり本がすき−ひさしぶりのロアルドダール–

久しぶりに本を読んだ。

いや、本はよく読むのだけれど、「そうそう、本ってこういうものだった!」っていう本を久方ぶりに読んだのです。

小学校のころ大好きで読んでいたロアルド・ダール。
ふと読んでみたくなって、Kindleで短編集を買いました。

そうそう、熱中して読むってこうだったって、ほんと久しぶりに読んで興奮!!

ここのところ、自己啓発本とかマーケティング的なものを読むことが多かった。それはもちろんためになるし、面白いし、そうかそうかって学べることも多いのだけれど、なんというか読みながらずっと思考を働かせている。

時々小説なども読むんだけれど、なんとなく自分を映し出したような登場人物がいたり、状況を自分に投影して現実を思い出したり、今の自分に結びつけて読んでいることが多くて、結果​考え込んでいたりする。

でもこの本に出てくるのは、どこかの知らないイギリスの市井の人。そんな彼らに起こるちょっと不思議な出来事たちが中心。

昔からある古本屋の中、本屋の商売はほぼそっちのけで、何やら一生懸命書類を作って忙しい2人だったり、

雨宿りしている母娘に傘をあげるから10ポンド欲しいと言ってくる老紳士だったり、

真面目な外科医が手術の謝礼金を断ると、それなら代わりにと渡された小さな宝石が発端になる騒動だったり・・・

日常におこりえなくもないファンタジー感がまあ楽しい!

そうやん、本って現実を忘れるめちゃくちゃ楽しいやつやったって当たり前のことをほんと久しぶりに思い出したのです。

思えば小学生のころ、ザラ半紙に書いた読書感想文を壁に貼り重ねていくという活動があって、よく図書館で本を借りて読んでいた私の感想文たちは分厚くなり、せり出してきていた。

いつの間にか、何かを学ぶために読んでいる本は、完読するのが目的になっているような時もあって、早く読み終わりたいとあせっていることも多い。

速読するには、「はじめに」を読んだら次は「おわりに」を読んでその本の概要をつかみ、目次を見て、読む章を決めて、自分に必要なところだけ読み、全部読まない。

それが多読・速読のコツであると聞き、試してみているのだけれど、どこかなんとなくさみしい気もしていた。

本ってどんなところに宝が潜んでいるかわからない。それを読み飛ばしてしまうと読まなかったページに感動の種があったかもしれない。それをみすみす捨ててしまうなんて…と思っていた節がきっとあったからなのだなと思う。

もちろん本の種類が違うから、それぞれの本の読み方があっていい。

でも本を読むことで見える、見たことのないあの世界、それを想像しながら過ごす、ただただ楽しむ時間、やっぱりそういうのも大事にしたいなと久しぶりに感じたのでした。

いただいたサポートは今後作りたいと思っているメキシコでのレンタルショップを作る費用にさせていただきます。