転居 with マイナンバーカード

転居した

ちょっと前にマイナンバーカードを作ったので、それを使った転居がどの程度便利なのかを身を以て試しました。
(2024年4月時点での記録です)

状況

県を跨ぐ転居で、転出手続きと転入手続きが必要。それに伴ってマイナンバーカード本体に物理的に印字された住所情報の書き換え(記入欄に追記するアレ。運転免許証と同じ対応。)が必要になる。これをマイナンバーカードを活用してやってみようという話。
引越し作業自体は土曜日に実施。平日は仕事。日曜日は役所関連は業務をしていないという前提。

できるとされていること

転出届はマイナポータルから申請することによって、役所に行く必要はない。家族の中の誰かがマイナンバーカードを持っていれば申請できる。
転入届は転入先の役場に行く必要がある。ただし前述のようにマイナポータルで転出の申請をした場合、転出証明書の交付を受けることがない。
転出証明書の交付を受けずに転入することを「転入届の特例」と呼び、出張所のような窓口の一部ではこれを取り扱っていないことがある模様。

やろうとしたこと

配偶者が引越し作業後の月曜日に休暇を取得しているとのことだったため、マイナポータルで事前に転出手続きを行い、月曜日に配偶者にまとめて転入手続きをしてもらうこととした。マイナンバーカード表面に記載されている住所情報の変更が必要となるため、当日は配偶者にマイナンバーカードを預けて手続きに持っていってもらうこととした。

できたこと・できなかったこと

転入手続きはまとめて対応していただくことができた。配偶者自身のマイナンバーカードの情報更新もできた。
私自身のマイナンバーカードの情報更新については、マイナンバーカードを取得する際に設定したパスワード(利用者証明用/個人番号カード用の両方)を配偶者に開示すれば行うことができる。私の場合、この「パスワードの開示」ができず、マイナンバーカードの住所情報更新手続きを行うことができなかった。

なぜできなかった(やらなかった)のか

パスワードはたとえ親族であったとしても開示することは好ましくない。自分がどれだけ強力なパスワードを使い、どれだけ強固に守っていたとしても、開示した相手が同レベルのセキュリティ意識を持っていなければそこから漏れる可能性が生じるからである。従って当然LINEで送るなんてことはしてはいけないし、紙に書いて渡すことも好ましくない。100万歩くらい譲ってできるとしたら、自分の周りに誰もいないことを確認できる場所で一文字ずつ読み上げ、その場で入力してもらうことくらいである(ただし相手が電話口で復唱した場合は破綻する)。

行政への不満

パスワードが必要であることを明記せずに「親族であればまとめて住所変更手続きできまーす」などと言っているのが現在の行政のセキュリティ意識の現実である。実際はパスワードを親族に開示しなければ住所変更はできず、これであれば「住所変更の手続きは本人でなければできない」と同意である。「家族にならパスワード開示できるっしょ」というクソ甘いセキュリティ意識で重要な個人情報を扱う業務をしないでいただきたい。

できなかった手続きはどうするのか

後日マイナンバーカードの記載事項変更の手続きを行うために役所に出向くしかない。
必要なのは転入手続きではないので「転入届の特例」に対応していない出張所であっても対応可能な可能性はあるが、逆にマイナンバーカードの記載事項変更業務に対応している窓口に行く必要がある点は注意が必要かもしれない。

結論

便利になっているようで正直あまり便利になってないように感じる。
紙ベースのやり取りがWebベースなっているだけで、結局カードに直接新しい住所を書いてもらう必要があるし、免許証も同様である。(免許証の更新に住民票がいらないのはちょっと嬉しいけど、直接行かなければできないというデメリットに比べたら大したメリットでもない)
今後もっといろんなところが発展して安全に便利に使える仕組みが整備されていくといーなー。(偽装マイナンバーカードが既に大量に出回ってるという話もあるので)

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