小説を読むとこんな効果が!

上質な文学作品を読む機会が多い人は、客観的に見て本人にとってより良い決断を下せる可能性が高くなる。

ロンドンの大学が、文学作品が脳に与える影響に関する研究をした。

上質なフィクションを読むことで、効果的な意志決定が可能となると報告を出した。

この研究を裏付けるように、カナダの大学も、エッセイより短編小説を読む人は認知的完結欲求が低いと指摘した。

文学を読むためには、ゆっくりと大量の情報を取り込み、何度も思考を変えなくてはならないからだろう。

文学作品が意思決定の質を上げるというのは、意外な指摘かもしれない。

偉大な経営者やスポーツ界の著名な監督の決断力について掘り下げた本を読む方が、意志決定の質につながりそう。

しかし、文学作品を読むことには思わぬ効果があった。

それは私達が備えている認知的完結欲求を下げてくれるのである。

認知的完結欲求とは、答えのないものよりも、結論が決まっているものを好む性質のこと。

例えば、議論には白黒をつけてスッキリしたい、ドラマはハッピーエンドでないとモヤモヤする、ゲームに出てくる謎は全部解かないとクリアした気にならないなど、認知的完結欲求が高い人は結論を求める。

逆に、認知的完結欲求が低い人は、答えが決まらないと落ち着かないという感覚が少ないので、複雑な状況でもそれぞれの選択肢の可能性を考えることができる。

認知的完結欲求の高い人は目の前に示されたわずかな情報から物事を判断してしまう。

それは情報の収集、選択肢の検討が不十分なままの決断につながり、単純、面倒、複雑のそれぞれの状況での意思決定に悪影響を与えてしまう。

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