にちようび #2
さんぽ
雨あがる。
清々しい晴れ間が広がっている。こどもたちとさんぽにいってみるか。
「しゅっぱつ~」
げん(6)が先陣を切る。
「しんこーう!」
りゅう(4)、かい(2)、わたしが、そのあとにつづく。
葉っぱのトンネルを見上げると、レース模様が空に施されている。すき間からお日さまがきらきら輝く。風が吹いて、枝がくすぐられたようにゆさゆさ揺れている。上から糸のようなものが垂れていて、ちいさなイモムシが、ぶらーん、ぶらーん、スイング中。こどもたちとおおげさにおどろく。橋につくと、トンネルからごおおっと音をたてながら、電車が顔をだして、こちらへ向かってくる。
「でんしゃ、おーい!」
こどもたちがさけぶ。
「電車、おーい!」
わたしもさけぶ。
電車は忙しそうに、がたごとがたごと、いってしまった。
「でんしゃ、いっちゃった」
「ね」
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