選手名鑑経歴調査

いよいよ3月です。実は筆者、選手名鑑ではスタッツよりも経歴に注目するタイプで、ちょっと思い立って選手のアマチュア・独立リーグ経歴リストなるものを作りました(公開はしません)。それを眺めていたら、マニアックながら興味深いポイントがいくつかあったので、記事にしてみた次第です。(文中敬称略)


①謎の偏り…愛知私学4強

愛知県の高校野球の私学4強といえば、愛工大名電・享栄・中京大中京・東邦(五十音順)ですが、これらの高校出身者がNPBでどの球団に進んでいるか(直接・間接問わず)をカウントしたところ、謎の偏りが見られました。地元の中日に多いのは想像通りなのですが、それだけじゃないんですよ。

ご覧の通り、中日と広島が6人でトップ。中日は愛工大名電を除く3校から2人ずつバランスよく(?)在籍しているのに対し、広島は「中京大中京コレクター」ぶりが目立ちます。ちなみに中日では愛工大名電出身の堂上直倫が選手を引退しましたが、コーチとして引き続き在籍しているので、スタッフを含めれば4校すべてがそろうことになります。

あと、なぜか私学4強出身者がセ・リーグに偏っているんですよね。比率でいうとセ:パ=19:3です。また、パ・リーグでは愛知県の高校出身者そのものも少ない状況。その点、愛産大三河(→明大)出身のロッテ・上田希由翔選手の活躍には期待したいです。

②系列校への進学

球団によっては系列校への進学経験(東海大相模→東海大、東海大浦安→国際武道大など)がある経歴を持つ選手が多い・少ないがあります。一番多かったのは読売の10人。何人かピックアップすると、

菅野 東海大相模→東海大
重信 早実→早大
吉川 中京(岐阜)→中京学院大
畠  近大福山→近大

など。

パ・リーグではソフトバンクが面白いです。

まずは慶応勢。

正木 慶応高→慶大
柳町 慶応高→慶大
廣瀨 慶応高→慶大

廣瀨に至っては幼稚舎出身ですもんね。

そのほかでは
澤柳 明治学院東村山→明治学院大(→ロキテクノ富山)
周東 東農大二→東農大北海道オホーツク

など、計7名の系列校進学経験者がいます。これはパ・リーグ最多。パ・リーグで次に多いのは日本ハムの6人ですが、この6人とは別に取り上げたい選手がいます。それが生田目翼。流通経済大の時は進路に関する発言で話題になりましたが、進んだのは社会人野球の強豪・日本通運でした。ちなみに流通経済大の設置者は学校法人日通学園だったり。そして日本通運では武田久コーチ(日本通運や日本ハムでプレー)から指導を受け、NPB入りを果たしています。

ちなみにDeNAにはそのような経歴の選手はいません。「よくある進路」の選手は何人もいますが…(広陵→明大など)。オリックスも少なく、西野(東海大浦安→国際武道大)だけですね。

③それぞれの好み?(独立リーグ)

昨秋のドラフトは独立リーグにとって躍進のドラフトになりました。ところで、各地にさまざまなリーグや球団がある中で、NPBの各球団はどのリーグや球団から選手を獲得しているのでしょうか?

※NOL福井、BSL千葉はリーグが消滅したため、「その他」でカウント
※富山、石川の2球団はBCリーグ、NOL時代に指名された選手も含め、日本海リーグとしてカウント(球団が存続しているため)
省力化のため集計の都合上、2024年シーズンのNPB在籍球団でカウント

※3/2 7:40に表を差し替えました

独立リーグ出身者が最多なのは西武。一方、広島はゼロ。徳島→西武の人数が多い(7人)ことはよく知られていますが、ロッテに在籍する4人中3人は富山球団出身。これはロッテの独立リーグ担当スカウト(永森大士氏)が富山の球団職員と兼務していることが関係していそうです。ちなみにBCリーグ勢最多は中日。そうなんだ。


まだまだ掘ればいろいろありそうですが、今回はこの辺で失礼しようと思います。いや、ぼんやりとアイデアはあるんですけどね…。

最後に、集計は一個人が短時間で行ったため、細かなミスがあるかもしれません。ご指摘いただけたら幸いです。そして、こんなマニアックな記事を最後まで読んでいただき…そんな方はいるのでしょうか…ありがとうございました。では、また。


つづく…かも。






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