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173話:エストニアで運転免許を取った話。~その2~

以前書いた記事の続編です。第一話は↓からどうぞ。

エストニアで普通免許を取り直すことになったボクは英語で通える教習所をみつけ、ロシア系エストニア人のSlava/スラバ(仮名)がインストラクターとなって、ボクに運転を教えてくれました。

既に運転経験のあったボクはギアチェンジや運転そのものは問題なく、そこはインストラクターも認めてくれていたのだけど、標識のことだったり、ちょっとした規則に関してたまにミスをしていたので、その度に、

あぁーなにやってんの!

お前今ので失格だぞ!

Gas Gas Gas Gas Gas!!!加速が遅いぃ!

と、相変わらずスパルタモード全開なインストラクターでした。💦

エストニア人あるあるだと思うのですが、こちらの人って、40歳から上の人って口が悪いひとが多い気がする。

ふつーに、お客さんの立場でも、

「なにやってんの君は!」

とか、

「そんなバカなコトするなよー」

とか、平気で言われる。w

ボクが思うには日本の昔のおっちゃんのような感じで、
口は悪いけど、相手を傷つける為に言っているのではない。(そう願いたい)と思っています。

こっちはストレートな人が多いから、「オブラートってなんっすか!?」ってくらいのノリでやっている人がたくさん。

そして教習所のインストラクターの口の悪さ、ディスり度の強さは有名です。

ボクが初めての免許取得者だったら絶対途中で投げ出したくなってたと思います。でも、やっぱり教習所には行っておいてよかったなー。とも思います。

ところ変われば道路も変わる


というのも日本での運転と、エストニアでの運転は道路環境も違いますし、こっちはロータリーも多いので、それに慣れるためにはそこそこ運転しないといけません。

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👆 こういうやつ 👆                                                          Photo by @aberkecz

英語ではRoundabout(ラウンダバウト)といいます。

ヨーロッパでのラウンダバウトというと、パリのイメージがある人も多いかもしれませんが、ヨーロッパではすごく浸透しているシステムで、信号いらずの交差点なのです。(日本ではあんまり見かけませんよね)

1車線のものから数車線のものまであります。

1車線だけであればまったく問題ないのですが、2車線、3車線になってくるとちょっと難しくなってきます。

なぜならラウンダバウトの3番目の出口にから出る場合には、ラウンダバウト内で車線変更が必要になるからです。その難易度をあげるかのように、多くのラウンダバウトにはきっかり車線が引かれれない場合も多いので、感覚でやらなければいけない時も多く、車線変更をしている途中に、

「もっと早く車線変更しないと!」

「ちょっと他の車線に入りすぎ!」

なんて言われて、

「やったらきっかり車線引けやぁああ!」


って言い返したくなることも多々ありました。

これはラウンダバウトだけに言えることではなく、一般道でもなんかよくわかりにくところが多く、道を予め知ってないとわからないようなところもあるくらいでした。


そんなこんなの実技のレッスンですが、予定通り既定の20レッスンを終え、教習所が行うテストにも無事、合格しました。

2つの特別レッスン

あとは免許センターでの最終試験を受けるのみなのですが、エストニアでは追加で2つの特別レッスンを受けなければいけません。

1・夜の運転

2・滑りやすい環境での運転

まずは1の方から。

昼と夜では視野の広さも違えば、スピード感覚も違います。またエストニアでは日本の様に道路に街灯がないところも多く、一旦町を出ると、完全に真っ暗で車のヘッドライトだけを頼って行かなければいけないところがたくさんです。

また冬の長いエストニアでは暗い時に運転することも多いので、暗闇で運転をすることに慣れておくのは必須なのです。

このレッスンはシュミレーターを使って行われました。感覚としてはゲーセンの車のゲームに似てた。1度鹿をはねてしまった。ゲームだけどなんか悲しくなった。😢

また2の方もエストニア特有で、雪に覆われた道路を運転することが当たり前なので、こちらにも慣れておかないといけません。

冬に免許をとる人はそのまま実際の雪をつかってこのレッスンをうけますが、夏に免許をとる人は人為的に作られた滑りやすいコースでこのレッスンが行われます。

このレッスン、結構楽しかったです。w

スピードをあげて、「ハイ、ハンドルきって!!」と言われて、その通りにすると車が、あーーーーれーーーと回りだすので、そのコントロールを取り戻すようにするのですが、なかなか難しい。でも楽しい。(子どもかっ)

このレッスンはよっぽどのことがない限り、やり直しを要求されることはありません。(あくまでも必須レッスンという程度のことだと思います)

最後の試験と予期せぬ試験官の発言

そうして待ちに待った最後の試験。

な・・なんとエストニアでは2人に1人が1回目の実技試験に落ちるという結構敷居の高い、実技試験。。。(後から知った)

ちょっとしたミスでも、「ハイダメーーーー('ω')ノ」って言われて試験を終わらせられる場合も結構あるとか・・・

(ちなみにエストニアではこの最終試験も英語にて行うことができます。これ、ほんと助かる。)

ちょっとドキドキしながらも、試験を開始。

すべての指示をスムーズにこなし、ドキドキのラウンダバウトもクリア。

明らかなミスもないままゴールに到着。。。。

自分でもなかなか上手くできたと思ったので、
ホッとして、ちょっと肩の力が抜けた。


そして停止した車の中で、試験官がボクの方を向いて真顔でこう言った。


「Do you think you are a good driver?」
「自分のことを良い運転手だと思うか?」



えぇええーーーー!!??・・・・(; ・`д・´)


き・・・聞いてねぇぞ、最後にこんな質問が待ってるなんて!!


次回に続く・・・・質問への答えが合否を左右するのか!?!


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