「ソーシャルワーカー・二ノ瀬丞の報告書」の備忘録


 はじめましての方ははじめまして、そうでない方はn度目まして、nにはお好きな数字を代入してください。
 η(えーた)と申します。よろしければ名前だけでも覚えていってください。
 今回は 吹井 賢先生の新刊である「ソーシャルワーカー・二ノ瀬丞の報告書」を読了したので、読んでみて思ったことなどを書いたメモを、あらすじとともに多少手直しして放流します。
 よろしければ最後までお付き合いください。


あらすじ

京都府K町の社会福祉協議会で、新米ソーシャルワーカーとして働く二ノ瀬丞の仕事は、困り事を抱える人々の相談に乗り、手助けをすること。

人口2万人の小さな町だが、この社協には様々な相談が寄せられる。高齢者の手続きや支払いの代行、生活困窮者への食糧支援、社会的孤立に対する継続的な見守りなど。

時にはやるせない結末を見届けながら、この社会で生きる“誰か”の生活を支えるために、丁寧に寄り添っていく。そんな二ノ瀬のもとに今日も新たな相談者が現れて――。



京都の社協を舞台に、新米ソーシャルワーカーが紡ぐ、どこまでも優しい7編の人間模様。

https://mwbunko.com/product/322311001160.html
より引用

思ったこととか(ほぼメモの原文ママ)

 吹井先生固有の丁寧な観察眼に基づく緻密な人物や情景の描写や 専門用語をわかりやすく且つ説明しつつ文に活かしてる感じは健在だけど、どのお話もどこまでも温かい印象を受けるお話だった。全体的に看板に偽りなし、だった。

 ちょっと疲れちゃったときとかに読むと元気になれるというか、やさしい気持ちになれる本だと思う。 いわゆる「病んだ」タイミングに読むと 少し心が軽くなりそうな本。疲れた日の夜に飲みたくなるホットココアやホットミルクみたいなイメージの本。
 でも 背中を押すんじゃなくて、背中をやさしくさすって 静かに話を聞いてくれる感じの温かさが本の文章から滲み出てるタイプの本だった。とりあえず読んでほしいから詳しくは言わないけれど。あらすじでピンときたら ぜひ読んでみてほしい。千代ちゃんが個人的にとても好きだし可愛く思う。
 あと個人的にアンソロジー形式だったことが少し意外だったけど それもそれで楽しい(後述)のでとてもよかった。

余談

 感想にちょろっとアンソロジーがどうこうについて書いたけど 実はアンソロジーのほうがちょっとずつ読めて楽しく思うんだよな、無論一冊完結型のお話も好きだけれど。 ワクワク感はアンソロジーのほうが勝るかな、というだけで。
 1日1話とかって決めてちまちまと読んでいくのが 12月のクリスマスシーズンとかにやるアドベントカレンダーっぽくて結構楽しく思う。

 あと 丞さん(≒吹井先生)たちのおかげで 自分の中にうっすらと昔からあった 抑うつ?躁鬱?っぽい部分、世間的にはあんまりよろしいとは言えない部分に対する 自分なりの折衷案というか、均衡のとりかたが思いつけた気がする。
 少なくとも糸口は掴めたと思うから、それだけでとても収穫(個人の意見)。吹井先生ありがたやありがたや。

吹井先生、ありがとう。あなたの文章からまた一つよき気づきを得ました。
本業などでもご無理はなさらないでほしいです。 いち読者として あなたが書きたいものを、書ける範囲で書いてほしいです。
そしてなにより 猫さんのご冥福を心よりお祈りします。

 ここまで読んでくださり、ありがとうございました。ηでした。あなたとまたどこかでご縁がありますように。ばいばい。

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