無痛
彼がすきだ。
8月に出会って、まだ半年も経っていないとは
到底思えないくらい、
とても自然体で過ごしている。
彼の知人にも紹介してもらったり、
すきだ、かわいいと言ってもらったり、
出張や旅行に行く度にお土産を買って帰って来てくれたり、
誕生日には慣れないサプライズをしてくれたり、
わたしのすきなムーミンのブランケットを
さり気なく置いてくれていたり、
ほんとうに愛してもらっている。
久しぶりのひとりっきやりのお休み。
ふと思うと誰とも繋がっていないような感覚に陥る。
こんなに大好きな彼でさえ、
繋がっていないというか、
何も感じないというか。
それは親にも家族にも、
たくさんお世話になっている先生や上司、
唯一関係が割と密に繋がっている友だちでさえもそうだ。
こんなに好きだし、
お世話になってるし、
大事な存在なのに、
遠くにいる感じがする。
その人たちが死んだら確かに悲しい。
でも平気な気がしてしまうのが怖い。
昔はもっといろいろ感じていた気がするのに。
みんな遠くにいて、
さらに自分は透明人間のような
そんな気がしてしまい、恥ずかしくなる。