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よいしょと四股踏み、邪気払い。

 春場所初日をBGMにしていたら、なんて静かな。ああそうか無観客か。なにやら漂う神事らしい雰囲気。横綱土俵入りの音のひとつひとつに引き込まれてしまった。子どもの頃から大相撲をなんとなしに観ていたが、行司が「しー」っと言っているなんて知らなかった。よいしょー。あまりに静かで、テレビに向かってひと声、ふた声かけてしまう。
 八角理事長の協会挨拶がいつになく長く、なんだかジーンと来てしまう。四股を踏むことで厄災をおさめ、長く神事であった大相撲の役割を聞いて「ああそうだ」と納得。この新型ウイルスの予防策で部屋に閉じこもっている人も多く、テレビやラジオでいっとき勝負に湧き立つのは気晴らしにもなるはず。
 今場所、中止じゃなくて無観客取組としたこと。そこには世の中の厄払いの気持ちが込められている。健康の象徴であるお相撲さん。ぜひのびのびとぶつかり合ってもらえたら。
 そういえば土俵入りの絵を描いたことがあったなと探すと、あったあった。コラム用に描いたもの。なんと十年近く前の絵。初場所に向けてるし、直したいところもあるけれど、このままお披露目してみます。疫病退散、ハッキヨイ。

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