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「どうしても子育てしたくなったら養子を迎えればいい」と考えている人に伝えたいこと

養育里親として4歳の男の子を育てることになり、半年が経った。50歳にして初めての子育ては、大変ではあるものの、毎日が新たな発見の連続で、控えめに言ってとても楽しい。子育てに対してどちらかというとネガティブなイメージを持っていた自分としては、「こんなに楽しいなら早く教えてくれよ」と思ったほどである(きっと周りの人は散々言っていたと思うが)。

ところで、養育里親を始めましたという話をポロっとSNSに書いたところ、実に多くの女性から「詳しく教えて欲しい」という声をいただいた。多くは、20代後半から40代前半の子どもを持たない女性たちからである。

話を聞いていると、不妊治療がうまくいかず困っているという人もいるにはいるのだが、どちらかというとその前の段階で「出産をするべきか否かで迷っている」という人が多い印象だった。

この悩みは、私自身がそうだったのでとてもよくわかる。なぜそうだったのかを話すとめちゃくちゃ長くなるので割愛するが、いわゆる「生きづらさ」を抱えて生きてきたので、自分と同じように苦しむ子が生まれてしまったら、自分が毒親になってしまったらどうしようという懸念がどうしてもぬぐい去れなかったからである。

なので、同じように「子供を産もうかどうしようか迷っている」「不妊治療をしてまで子供を持つべきか悩んでいる」という女性たちの気持ちはよくわかる。だからこそ、そんな人たちに向けて「養子」の現実を伝えておかなければならないと思った。

不妊治療にタイムリミットがあるように、「養子」にもタイムリミットがあるということを。

以下、なるべく有益情報となるように(個人情報等に抵触しない範囲で)率直な気持ちを書いていきたいので、読者限定とさせていただきたい。ちなみに、マガジンを購読しなくても検索したらいろいろ出てくるので、気になる人は「特別養子縁組」や「養育里親」というキーワードで里親の条件を検索してもある程度のことはわかるのではないかと思う。

「特別養子縁組」と「養育里親」の違い

ところで、まず大前提として大多数の日本人は「養子縁組」と「養育里親」の違いを理解をしていないのではないかと思う。かく言う私もそうだった。

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