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語学学校は利用次第で上達する

 外国語の語学学校はどこにでもありますが、いけば上達すると勘違いする人がいます。ただ行っただけでは上達はしません。高いお金を払ってせっかくいくのですから徹底的に利用して上達させるようにしましょう。


■学校に行く前提として

 通う前提としてやはり目標や目的を設定しないと意味がありません。また、それ以上に情熱がないと上達は難しいでしょう。せっかく学費を払うのですから漫然と通うのではなく、明確な最終目標をもって通わないとお金がもったいないです。旅行用なのか向こうの大学に行くためなのか、ビジネス英語を学ぶためなのかといった具体的な目標が必要です。

 私の場合、東京で一時期英会話スクールに通っていたことがあります。学生のときでしたが、今となってはあまり意味がなかったと思っています。書店で勧誘され、そのまま入学してしまったのです。理由は、漠然と「英語のレベルを上げたい」ということだけ。ご多分に漏れず、あのスクールに行ってレベルが上ったとは思えませんでした。

 その学校では「講師はネイティブ」と謳っていました。入学する人もそれを第一条件にする人も少なくないのでは? でも、正直、ネイティブであれば誰でもいいのでしょうか。日本語学校で日本人であるという理由だけで教員として雇われることはあまりありませんが、英会話学校の場合は特に資格も何もないネイティブが講師になっていることも否めません。そういった教師からは学べることは少ない。

 マレーシアは英語圏ではありませんが、準英語圏です。都市部では英語がよく通じますが、英会話学校では華人や中東の人たちが教えていることがあります。私もBritish Councilに一時期通いましたが、そのときの先生はミャンマー人でした。

 準ネイティブですが、英語を教える資格をもっており、発音もきっちりと発しています。英文法もしっかりと理解しており、変なわかっていないネイティブより勉強になります。語学学校の先生は、特に英語の場合、絶対にネイティブである必要はあるのでしょうか。前提条件の一つとしてその教員が英語を教える資格をしっかりもっているかどうかを確認することは非常に重要です。

■学校の利用の仕方

 さて、私の場合、マレーシアに留学する前に自分のTOEFL点数と英語のライティングの力を高めるために学校を探していました。東京でTOEFL向けの学校は多少あるものの、一番やりたかったライティング向けのクラスは当時はほとんどありませんでした。かろうじて麻布にあるテンプル大学の生涯教育コースのなかに英語ライティングなど海外の大学で勉強するのに必須のクラスがいくつかあったので、そこに通うことにしました。それは大変有意義なクラスで、やはり目標をもっていたことで非常に充実したクラスで楽しく学ぶこともできたのです。

 また、前にも書きましたが、クメール語の学校に行ったときは簡単な会話と文字、発音をやることを目的に行きました。その旨を学校側も伝えてそれに応じてくれました。学校側は期待以上のことをしてくれ、これは今でもとても役に立ったと思っています。

 語学の上達には時間がかかります。そのため、上達させるにはいつも自分がどこのレベルにいて何が不得意なのかということも俯瞰しておく必要があります。そのうえで、学校に通う必要があれば、そうすればいいでしょう。そこで出てくる単語や表現を徹底して覚え、そしてクラスでそれらを使ってみて上達させてみるのです。
 
 また、学校での先生は資格をもっているはずなので、わからないことがあれば徹底的に聞いていったほうがいいです。僕はいつもそうしているのですが、勉強法まで聞くことにしています。

 いつだったかオンラインで中国語を勉強していたとき、どうしてもリスニングのちからが上がらなかったことから、上達方法を聞き、その方法を使ってやっていきました。進捗についても毎回報告するようにし、さらに疑問があれば聞いてみる。この繰り返しでした。

 さらに、英語など他の言語ができるとその言語を使って新しい言語を勉強する人もいますが、僕は最初は日本語で教えてもらうようにします。中国語の勉強では特に日本語がしっかりと分かっている人に教わりました。そのほうが細かいニュアンスを教えることができたり、日本人の弱点などをわかっているためです。

 そういったことを考えるとやはり学校は自分の目標や目的、先生次第ということにつきるのではないでしょうか。

■マンツーマンかグループか

 ほとんどの学校ではマンツーマンかグループレッスンかの選択ができると思います。一般的にマンツーマンは受講料が高め、グループのほうが安めに設定されています。しかし、これも何を勉強するかで決めたほうがいいでしょう。

 グループレッスンだと参加者のレベルに違いがあったりするので、クラス全体に影響することもあります。前に行った英会話学校では、レベルを決めるプレスメントテストをやったはずなのに、どう考えてもレベルが低い人がいたことがありました。確かにグループのクラスは楽しいこともあるのですが、それだけで終わってしまう可能性も否定できず、また子どもが入ってくる可能性もあるので、どういうクラスなのかは、できれば試しに出てみるのもいいでしょう。

 ある程度、年を取ってしまうと(これは僕自身がそうですが)、グループレッスンよりマンツーマンのほうがよかったりします。

 マンツーマンの場合、先生が自分のレベルを理解してくれ、また1対1のクラスなので相談しながら授業を進めることができます。自分の目標や目的、こういったところを勉強したいといえば、それに応じてくれます。オンラインクラスは特にそうで、自分の要求にあった先生を探し出すのは大変ですが、それだけ得られることも多い。特にマイナーな言語になればなるほど、マンツーマンのクラスのほうが有利です。学校に通うとなるとそこそこお金はかかりますが、オンラインであれば、マイナー言語であってもそれほど高くはない。ただ、欠点は教える経験や資格がある人が逆に少なかったりするので、そこは十分見極める必要があります。

■まとめ

 さて、学校選びは慎重になりましょう。どこでもいいわけがなく、自分の目標や目的にあった学校と先生が必要です。日本の語学学校の学費は総じて高く、その金額を自分の勉強に投資するのは脱帽しますが、せっかくのお金を無駄にしないためにもしっかりと精査して通うことが賢明です。モチベーションもあがる結果にもつながります。独学でやるのも結構ですが、少しスランプになったら、学校を使ってみるという方法もいいでしょう。いずれにしても、学校を使って上達させるには自分次第です。

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