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なりたいな せんいんさん

「なりたいな せんいんさん」学研まなび絵本シリーズ イラスト担当しました。J-CREWプロジェクト:海で活躍する外航船員の魅力を伝える--やっぱり海がすき--プロジェクトの企画絵本の第3弾です。

「なりたいな せんいんさん」

船員さん‥‥正直、私が船員さんを職業として認知したのは、大人になってからでして、知人のお父さんが外航船員と聞き「そんな仕事もあるんだ!」と新鮮に思ったことを記憶しています。そう、そのくらい船員さんに馴染みがなく、ほぼ知らなかったのですよ!。もちろん船があるなら船員さんもいる訳で、存在は知っているけど職業リストに上がらない?というか‥‥(すみません)。今回この絵本に関わることで外航船員という道筋を知り「もっと人気があって然るべき!」とか思ったりして(笑。

さて、船に関して無知な私が”船の絵本”でございます。ありがたい事に、今回のモデルとなった帆船[日本丸]の取材に同行させていただきした。帆船見学楽しかったです「役得だなー」。

日本丸

絵本の主人公はこの2人。カイとミナミ。港町で育った設定です。船や海になじみのある幼少期を過ごした2人。さて、どうやって船員さんになるのでしょうか?

カイとミナミ

私は初めて知ったのですが、外航船員になるには、高校から商船系高校専門学校へ進むコース、大学から商船系大学進むコースがあるそうです。カイとミナミは大学から。モデルになったのは東京海洋大学。歴史の長い学校です。私は日程の都合がつかず取材同行かないませんでしたが、「この大学、面白そうだな〜」と思いながら調べておりました。建物も歴史を感じるたたずまい。学園祭などで大学見学できる機会もありそうです。敷地内には重要文化財の船”明治丸”も鎮座。

学校に入った カイとミナミ

色々学んだのち、実習船で世界の海に挑みます。白い帆が美しい帆船は、日本丸と海王丸。エレガントです。

実習船

いままで歴史もののイラスト(マルコポーロとか)で帆船を描く時もありましたが、改めて見ると‥‥「帆の数多いな!!」と思いました。マストは4本、帆を張るヤード(横棒)は6本。マストの間、先端のバウスプリットにかけても三角の帆が入ります。いやはや、描き手泣かせの構造物でした。こういう乗り物系はマニアックなお子さまはガッツリ見るので、どこまで省略したものかと塩梅に悩みました。

ロープワーク

実習は仲間と長期間船に滞在することになります。衣食住を共にします。チームワークが必要なお仕事。大海原の船の上、明るい日差しを意識して描きました。そうそう、昔と違って今は衛生回線が使えるので、乗船中も陸との通信ができるようになっているそうです。

エンジンルーム点検

設備の点検管理も大事なお仕事。長い外洋航海は整備や点検も船の内部でまかなわなくてはいけません。船内には工房も完備されています。エンジンルーム内の工具がズラリと並んだラボは魅力的な場所でした。機関士ってのも魅力的だな〜なんて思ったり。ちなみに、船員さんは 船長、航海士、機関長、機関士 その他スタッフ(コックさんなど)などで構成されています。

日本は海に囲まれていますので、貿易の輸出入99.6%は船!(重量比)天然ガスなどの資源運搬は「そりゃ船だわな〜」と改めて思いました。そう、船員さんの担う役割は重要なのですよ。その割には知られていないなぁ‥‥などと、この絵本の制作に関わることで考えたのでした。と、就労期間が長期ですが、その分休暇も長期で取れるため、休暇中に留学とかもできるそうです。ええなぁ。そういえば、深海魚の本の際に 海洋研究機関JAMSTECを知ったのですが、潜水艦と海洋調査船の船員さんへの進路も海洋大学とかなんでしょうか?。海洋関係は知らない事多いな‥‥。

なにはともあれ「乗り物好きのキッズたちよ、将来の進路の候補に船員さんも混ぜてみてはいかがかな?」。船員さんの魅力についての詳しくはJ-CREWプロジェクトサイトをご覧ください。

絵本は学研サイトよりご覧いただけます


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