見出し画像

Etsyで商品を海外発送するには

どうも、244です。週に1本ほど、Etsyの攻略情報を投稿中です。ご興味のある方は、ぜひフォローもいただけると感激です。

* * *

Etsyでショップを開設することは、デジタル商品(ダウンロード商品)を販売する場合でない限り、商品を海外に送ることでもあります。今回、この点について「どの発送方法がいいの?」というところを調べてみました。

こうした比較記事はたくさんネットに存在しており、自分なりに調べてみたところ、できるだけ費用を抑えたいなら日本郵便の小形包装物、より早く、追跡サービスや補償もつけたいならEMS(国際スピード郵便)という結果となりました。

※今回の内容は2023年12月時点で調べた内容であり、今後費用などは運営会社の意向などによって変わる可能性もあることをご了承ください。あくまで参考イメージとなります。


Etsyでの配送業者は自由に選べる

例えば、メルカリで売れた商品を発送する場合、「らくらくメルカリ便」を使えばコンビニで発送できて、とても便利です。これはメルカリがヤマト運輸と提携することで実現しているサービス。毎回「今回はヤマトか郵便局か、どっちにしよう」なんて考える必要はあまりありません。

一方で、Etsyはどこかの運送会社と提携しているわけではないので、日本在住でショップを開設して商品を販売する場合は、発送方法を自分で吟味して送料設定を行う必要があります。

前提条件:重さ2kgまでの荷物を米国に発送

今回は「Etsyで商品を販売する」という状況で考えたとき、ハンドメイド品である前提で運賃を考慮していきます。家具などを販売するのでない限り、重さはだいたい2kg以内におさまることがほとんではないかと想定します。

また、送る地域に関しても米国を前提に考えていきます。

これは、「Etsy社の収益の55%が米国から生まれている」という現状もふまえてみると、「Etsyで商品を売る=アメリカのお客さんに届ける」というシーンが多くなってくるという想定からです。

※もちろん、購入者の100%が米国在住者なんてことは起こらないかと思いますが、今回は運賃のシミュレーションをするうえでの参考条件として、最も多くなりそうな米国を発送先として考えていきます。

個人契約なら日本郵便が手軽

運送会社としては、他にもヤマト運輸(国際宅急便)、佐川急便(飛脚国際宅急便、飛脚グローバルポスト便)、FedEX、UPS、DHLなどの選択肢もあります。

ただ、ヤマト運輸や佐川急便をお得に利用するには法人契約したほうがよかったり、運賃もチェックしてみたところ、割高なイメージでした。

割高な分、補償や付帯サービスがあったりということもありますが、日本郵便だと運賃が100g、200g、300gと百グラム単位で変わっていくのに対して、ヤマトや佐川は500g〜1kg単位で区分されていました。

商品自体の重さが比較的軽くなるだろうと想定されるハンドメイド商品で考えると、運賃の区分が百グラム単位の日本郵便のほうが「商品が軽いから安い」という恩恵を受けやすいというイメージです。

また、FedEXやUPS、DHLなどを利用する選択肢もありますが、こちらもかなり割高で、個人で利用するというサービスには見えませんでした。

全国の店舗数は日本郵便が最多

全国の店舗数(営業所数)で見ても、日本郵便が圧倒的でした。

日本郵便:約2万3,000ヶ所
ヤマト運輸:約3,300ヶ所
佐川急便:約400ヶ所
FedEX:23ヶ所
UPS:7ヶ所
DHL:100ヶ所以上

もちろん、電話をして自宅に集荷にきてもらうことも可能です。ただ、直接店舗にいくシーンもあることを考えると、ネットワークの多い日本郵便は利便性が高いように感じます。

※DHLの店舗数が100ヶ所以上と多いのは、これは店舗というよりは「DHLサービスポイント」と呼ばれる場所で、地域の店舗が発送を請け負っている場所というようなイメージです。メルカリの店舗はないけど、コンビニで送れるみたいなものですね。

日本郵便の海外発送サービス

では、本題へ。日本郵便では、下記の3種類の海外発送サービスがあります。

・EMS(国際スピード郵便)
・国際小包
・小形包装物

※以前あった「国際eパケット」というサービスは、2023年9月30日の引き受けをもってサービス終了。同等のサービスとして書留利用の小形包装物サービスを提供しています。また、「国際eパケットライト」についても現時点では受付を一時停止中です。

海外発送方法を考える際に考慮すべき点は、下記4つがありそうです。

・到着までの日数
・運賃
・補償の有無
・追跡サービスの有無

到着までの日数:最速はEMS

EMSの場合、2日〜4日で到着するとのこと。一方で、国際小包と小形包装物では、配送方法を「航空便」「エコノミー便(SAL)」「船便」の3つから選択できます。

以下、EMSも含めたスピードの比較です。

到着までの日数
EMS:2〜4日
航空便:3〜6日
SAL便:6〜13日
船便:1〜3ヶ月

SAL(エコノミー航空便)はなにかというと、航空機の空きスペースを活用して送る方法だそう。EMSも航空便ですが、最優先で早く届くサービスだとのこと。国際発送の特急便みたいなものでしょうか。

上から順にどんどんゆっくりになり、料金も安くなっていくイメージです。この後運賃については触れますが、船便は割安な分、到着まで数ヶ月かかってしまいます。

運賃:安いのは小形包装物

次に運賃、費用の話ですね。ここが一番気になるところです。重さ2kgまでの商品を米国に発送する前提で考えてみます。


EMS(国際スピード郵便)
500gまで:3900円
600gまで:4180円
700gまで:4460円
800gまで:4740円
900gまで:5020円
1.0kgまで:5300円
1.25kgまで:5990円
1.5kgまで:6600円
1.75kgまで:7290円
2kgまで:7900円

EMSの場合、4000円〜8000円の間となります。


次に、到着スピードがちょっと遅くなる「国際小包」の場合です。

国際小包(航空便)
1kgまで:4200円
2kgまで:6700円

国際小包(SAL)
1kgまで:2900円
2kgまで:4100円

国際小包(船便)
1kgまで:2600円
2kgまで:3300円

運賃は、2600円〜6700円の間。EMSに比べて重さの区分が1kg単位となっています。

これだと、商品の重さが200gだろうと800gだろうと運賃が変わらないので、軽いことでの恩恵が少なめに。また、商品の重さが600g以下であればEMSを使ったほうがいいということになります。


次に、小形包装物をみていきましょう。

小形包装物(航空便)
100gまで:830円
200gまで:1040円
300gまで:1250円
400gまで:1460円
500gまで:1670円
600gまで:1880円
700gまで:2090円
800gまで:2300円
900gまで:2510円
1.0kgまで:2720円
1.1kgまで:2930円
1.2kgまで:3140円
1.3kgまで:3350円
1.4kgまで:3560円
1.5kgまで:3770円
1.6kgまで:3980円
1.7kgまで:4190円
1.8kgまで:4400円
1.9kgまで:4610円
2.0kgまで:4820円

小形包装物(SAL)
100gまで:790円
200gまで:960円
300gまで:1130円
400gまで:1300円
500gまで:1470円
600gまで:1640円
700gまで:1810円
800gまで:1980円
900gまで:2150円
1.0kgまで:2320円
1.1kgまで:2490円
1.2kgまで:2660円
1.3kgまで:2830円
1.4kgまで:3000円
1.5kgまで:3170円
1.6kgまで:3340円
1.7kgまで:3510円
1.8kgまで:3680円
1.9kgまで:3850円
2.0kgまで:4020円

小形包装物(船便)
100gまで:480円
250gまで:600円
500gまで:800円
1.0kgまで:1300円
2.0kgまで:2200円

小形包装物の航空便、SAL、船便と見ていきました。航空便だと800円〜5000円の間。SALだと重さに応じて100円〜800円安くなります。EMSや国際小包が2千円台スタートだったことを考えると、だいぶ割安ですね。

船便は、金額だけ見ると格安です。500円から最大でも2000円ほど。ただ忘れてはならないのが、船便では到着まで1〜3ヶ月かかるということ。ここまで待ってくれるお客さんは少なそうなことを考えると、船便は選択肢から除外しておいてもいいかもしれません。

許容サイズと重さについて

こちらも大事な点なので、触れておきます。EMS、国際小包、小形包装物の許容サイズと重さは下記の通りです。


EMS(国際スピード郵便)
重 さ:30kgまで
サイズ:最長辺1.5mまで、かつ、胴回り*合計3mまで

※胴回りというのは、箱の側面の4辺の合計寸法のこと。詳しくは日本郵便の公式ページにてご確認ください。

国際小包
EMSと同様

小形包装物
重 さ:2kgまで
サイズ:3辺の合計が90cmまで
※巻物の場合は長さ+直径の2倍が104cmまで。ただし、長さの最大は90cm。


重さについては、小形包装物のみ2kgまで。他は30kgまで許容しますが、そこまで重い商品はないのではないかと想像します。

サイズについても、EMSと国際小包はビッグサイズ許容です。例えば、幅1.5mで、側面が75cm四方の荷物を送れるということです。これについても、ハンドメイド商品で想定した場合、ちょいとオーバースペックな印象です。

ハンドメイド商品だと小形な包装になりそうですので、スペック的に合ってそうなのは小形包装物となります。

補償について

万が一、商品が輸送中に破損したり紛失した場合の補償のこと。こちらについては販売者の判断によりますが、念のため、それぞれの補償内容を記載しておきます。


EMS
標準で2万円までの補償。以降は2万円ごとに50円の追加料金で最大200万円までの補償可能。

国際小包
追加料金400円で2万円まで補償

小形包装物
基本的に補償なし。
※書留(460円)にすることで6000円までの補償は可能


ということで補償の面でいうと、EMSは無料で2万円までつくので有利です。書留を利用すれば、小形包装物でも補償を多少つけることは可能です。

追跡サービスについて

最後に、商品が届いたかどうかが確認できる追跡サービスの有無です。


EMS
追跡サービス:あり

国際小包
追跡サービス:なし
※追加料金320円の「受取通知」サービスで利用可能

小形包装物
追跡サービス:なし
※追加料金460円の「書留」サービスで利用可能


ということで、追跡サービスについてはEMSのみが対応。他の2つは追加料金という形になります。小形包装物の場合は書留となるので「追跡も補償もつく」と考えると、国際小包よりはお得な感じはあります。

また、こちらの動画によると、小形包装物でも追跡番号のようなものは付与され、一様、到着したかどうかはチェックできるとの経験談もありました。

手渡し(受け取りサイン)の必要性

追跡サービスと重なる話になりますが、そもそも、すべての発送において手渡しである必要はあるのか、という点もあります。

例えば、EMSは速達と書留と同等の扱いで、受け取り時は手渡しでサインが必要です。これって、海外に限らずですが「手渡し=ありがたい」ではないケースもあります。ぼく自身、置き配のほうが助かりますし。運送業者さんだって助かる話です。

まとめ: 小形包装物の航空便かSALが妥当

まとめると、ハンドメイド商品などの比較的小型なものを海外発送する場合、小型包装物の航空便かSALが妥当なイメージです。重さが1kg以内であれば、だいたい3000円以内で運賃はおさまりそうです。

僕の場合はデジタル商品での販売を想定はしていますが、今回こうして調べてみて「もし物理商品を販売するとしたら」と考えてみると、こんな感じだろうなと思います。

・基本の発送方法は、小形包装物の航空便
・希望のお客さんにはEMSで対応

Etsyにて商品の送料設定をする際、「送料のアップグレード」という選択肢があるそうです。ここにEMSを設定しておいて、それを選択して購入すると追加料金でより早く到着する、という設定はできるのかと思います。

参照リンク:商品情報で送料の情報を設定するには

また、Etsyには注文総額が35ドルを超えると、自動で送料を無料にする機能があるようです。アメリカ在住のお客さんが購入した場合のみらしいですが、これは運営からの「それくらい買ってもらえたら無料のほうが購入率が上がりますよ」というメッセージでもあります。

ここは難しいところですよね。その分、利益は減ってしまいますから。。。

最後に

以上、海外発送方法について調べてみました。あくまで小規模なショップ向けというイメージかもしれません。売上が増えて、安定した商品数を毎月送る必要になったら、法人契約してヤマト運輸や佐川急便を利用する選択肢もあるかもしれません。

また、EMSや国際小包には、一度に送る数が10個以上だと割引サービス(10%〜)があります。ショップが成長していくにしたがって、最適な発送方法というのは随時見直していくのは必要かとも感じました。

下記に、ご自身で運賃をチェックしたい方向けにリンクを貼っておきます。

EMS(国際スピード郵便)
国際小包(リンク先の"国際小包"にてエリアを選択)
小形包装物(リンク先の"通常郵便物"のエリア選択後に"小形包装物"を選択)
国際宅急便(ヤマト運輸)
飛脚国際宅配便(佐川急便)

* * *

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

いいねやコメントいただけると励みになります。フォローも気軽にお待ちしています〜!週に1回ほど Etsy 関連の情報を発信しているので、興味のある方はフォローもぜひお願いいたします〜

ではでは〜

いつもありがとうございます。発信の質をさらに高め、継続もできるよう精進してまいりますー!