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偽志倭人伝 「優婆逸」

【優婆逸(うばいつ)(?〜845)】

 平安時代に活躍した僧侶。律令体制のもとでは僧侶になるためには国家の許可が必要だったが、勝手に僧侶になったものたちは優婆塞うばそくと呼ばれた。優婆逸もそのような優婆塞の一人で、とくに秩序からの逸脱が激しかったため「優婆塞の中の逸脱が激しいもの」という意味で優婆逸うばいつと呼ばれるようになった。

 当時の食糧生産と流通のあり方に疑問を持ち、書簡ひとつでどこにでも食糧を届ける事業を展開した。阿符理あぷりと呼ばれた書簡に必要事項を記入して、特にやることのない人足が飲食店からの配達を担った。配達員のなかには注文された食事を勝手に食べるものも現れるなど混乱も生じたが、彼が構築したシステムはその後の宅配飲食業の基礎を築いた。

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