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いつか嫌いな食べものも好きになれる

僕の幼い頃の記憶。
母から出された嫌いな食べ物でも「食べないと大きくなれないよ」といって無理やりご飯もおかずも食べていた。普通の家庭では普通のことかもしれない。
だけど僕はそれが嫌だった。美味しくもないものを強引に食べさせられてきた結果、そこまで好き嫌いはないけど、なにかを『食べる』という行いにめんどくささが生まれるようになった。
自分から好きになったパンやラーメンは好きだけれども、強引に口に運ばれて食べれるようになったものに、なんの感情もわかない。

そのことを最近実家でご飯を食べさせてもらって、忘れられていた当時の嫌な記憶が蘇ってきたのだ。とにかく残さないで食べようとしてきた過去の積み重ねが、僕から食べることの楽しみを奪ったのだ。

ゆっくり時間をかけたっていい

子どもによって好き嫌いはさまざまだ。舌が大人の味にすっかりなっている7歳児もいれば、うちの子のように食わず嫌いがかなりある子もいる。

食べてくれないものが多くて困っている親は多いことだろう。でも、心配することはないと僕は声高らか言いたい。だって、うちの子が最近は多くの食べ物を克服してきたのだから。

昔は卵の黄身が嫌いだった。ゆで卵を作っても白い部分だけ食べていたのだ。だけど卵かけご飯を食べさせたところ、無事に黄身を克服。それまでの間、ぼくたち夫婦は無理やり黄身を食べさせることはしなかった。
酢飯も家ではちょっと口にしただけで「嫌な味がする〜」といって食べなかった。だけれどもある日、回転寿司に行って以来、お寿司をいくつか食べられるようになったのだ。
牛乳をまったく飲みたがらなかったのが、いまや積極的に飲むようになったのにも驚きを隠せない。
小学生になってからは、給食がある。娘が通う小学校では、【全部食べなければいけない】というルールはないようだ。少しずつ小学校の姿勢も変わってきたのだろうか。それでも、「今日はサラダを食べたよ」とか「全部食べたよ」といって僕たち親を驚かせてくれる。

ゆっくり時間をかけて食べ物ひとつひとつと友だちになろう。そういって幼児の頃からアドバイスしてきたのが実を結び始めました。

親の焦りはプラスにならず

子育てにおいて、タイミングはとっても重要です。
おそらくはこの世に生まれてきてからの人生プランというものを、親は子どもに作っているかもしれません。ですが、子どもも人間です。0歳で歩ける子もいれば1歳半かかる子もいるのです。

マニュアル通りの子育てなんてありません。それぞれの個性もあれば、親の愛情のかけかたも違うものです。娘には、生まれてきてくれて、それだけでありがとうという気持ちが湧いてきます。多くを求めすぎず、ここぞというタイミングで挑戦してみることが大切だなと感じています。

たとえ嫌いなご飯を食べなくても、いまはそのタイミングではないだけです。幼少期の食べ物事情が大人になっても引きずるようでは、せっかくの食事がつまらないものになってしまいます。焦らず、子どもの主体性を大切にしながら家族で楽しくご飯が食べられるといいですね。

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