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断崖絶壁の絶景を歩く。黒部峡谷下ノ廊下を歩いてきた【1】2018年開通前

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1年のうち秋の1-2ヶ月ほどしか歩けない、人を寄せ付けない厳しくて美しい道がある。富山県の黒部、旧日電歩道こと「下ノ廊下」。戦前戦後の電力不足を背景に、黒部川流域の水力発電の開発のために断崖絶壁の黒部峡谷に開拓された道。
毎年整備されても雪崩や鉄砲水で道が崩れたり無くなったりするので、自己責任で足を踏み入れることになる。そんな下ノ廊下に2018年の正式開通前に行ってきたので様子を共有します。
道の状況は日々アップデートあると思うので、整備状況の詳細は阿曽原温泉小屋サイトを参照のこと。

▼こういう断崖絶壁を含む道が30kmほど続く。万が一足を滑らせて200~300m下の激流に飲み込まれたら、生還するのは難しいだろう。

【本ルートについて】以下の条件がそろってない方はおすすめできません!
登山レベル 中級レベル以上の登山(特に鎖場や不整地の歩行)にはある程度慣れてる。
体力 平地で1日30kmくらい歩いても平気。
メンタル面 高所恐怖症・閉所恐怖症ではない。いつもと違う環境でも集中力を維持できる。→これある意味一番大事かも。

【コース概要】
1日目 信濃大町→扇沢→黒部ダム→くろよんロッジ泊
2日目 くろよんロッジ→黒部ダム→下ノ廊下→阿曽原温泉小屋
3日目 阿曽原温泉小屋→水平歩道→祖母谷温泉(もしくはそのまま欅平駅から帰宅)
4日目 祖母谷温泉→欅平駅→帰宅

この記事では、おもに2日目の阿曽原温泉までの写真と歩いてきた状況などを取り上げます。3日目以降の情報は調べればいろいろ出てくるので割愛しようかなと思ってます。
※天候や路面状況によって、レベルは変わってきます。峡谷内はネットは繋がりません。ググることなど当然できません。すべてその場での自己判断が必要になります。
※この記事を元にしたいかなる事故等については責任を負いかねます。
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1日目 信濃大町→扇沢→黒部ダム→くろよんロッジ泊

信濃大町駅到着。 

駅を出て左へ向かうとすぐにバス停が見える。

「立山黒部アルペンルート」の看板が出てる。バスの左にある小屋でチケットを購入できます。

信濃大町→扇沢 
アルピコバスにて。時刻表
http://www.alpico.co.jp/access/hakuba/ogizawa/

(補足情報)
信濃大町駅を出て、バス停を通り過ぎる方向、徒歩4分くらいの場所に、商業施設があります。スーパー、ホームセンター、ドラッグストアで必要なものを入手できます。
自分は2日目の行動食、アミノ酸粉末、予備用ロープ、軍手、電池等を購入しました。

扇沢駅→黒部ダム駅
扇沢に到着したら、トロリーバスに乗り換えます。ここはチケット売り場などは目の前にあるため、迷うことはないです。バスの到着時間に合わせて30分に1本くらい出てます。

黒部ダム駅到着。
普通の観光客は左の建物の中に吸い込まれていきますが、登山目的の我々は、翌日のために登山出口への行き方と場所を確認しておきます。

バスを降りたら、案内のおじさんを避けて直進します。50mくらい歩くと、

登山口の看板が出てきます。この左側に入ります。

ここが下ノ廊下へのスタート時点になります。水場・トイレがあります。(ここが登山1日目の最後のトイレになります)

登山口が確認できたら、黒部ダムをちょっと観光してから、くろよんロッジに向かいます。
▼放水中の黒四ダム。ゴウゴウという凄まじい音と振動が峡谷に響きわたる。

左に見える柱は、黒四ダム堤防の建設中に、クレーンでコンクリートを運ぶために使われたレール。紅葉まではまだ早いものの、木々が色づき始めている。

今夜の宿、くろよんロッジへ。
ダムを渡ってロープウェー乗り場(立山方面)に向かいます。
▼写真奥の上部にも、コンクリート運搬用のレールが見えます。

ケーブルカー乗り場を通り過ぎて左手のトンネルへ進みます。

観光客はほぼいなくなり、天井が低くなります。

一瞬外に出ます。

また半トンネルを通っていきます。

ダムの観光船のりばも通り過ぎます。

前方に橋が見えてきます。

ここからやや山道になります。

外灯などないので、明るいうちに宿に着くようにしてください。

くろよんロッジのキャンプサイトを通り過ぎて、

くろよんロッジ到着。
トンネルからここまで1本道で迷うことはありませんでした。

翌日は4時起床のため、朝ごはんは弁当をお願いしておきます。
荷物のパッキング等が終わったら8時過ぎにはさっさと就寝します。

【2】へ続く。

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