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都心水辺散策⑧:呑川。コンクリ河川に潜む水辺の憩い

東京都内の河川(東京都HPより引用)

はじめに

はい。今回は、呑川にやってきました。これまで石神井川、神田川、日本橋川、渋谷川・古川、目黒川など、東京23区内を西→東に流れる河川沿いを散策してきました。
呑川は、世田谷区、目黒区、大田区の3区に跨る延長約14.4kmの二級河川(東京都が管理)です。世田谷区と目黒区の上流域では、呑川は暗渠(元々河川だったところの地表を覆い、地下の流れる形となったもの)となっており、下水道事業区間となっています。河川が地表に現れる区間(開水路区間)になってからは目黒区と大田区を流れ、流末には海老取川を介して東京湾と多摩川に流れ出ます。

今回は、呑川が地表に現れる東急の大岡山駅から散策を開始しました。


参考webサイト

https://www.kensetsu.metro.tokyo.lg.jp/content/000029220.pdf

お気に入りの写真

呑川、地表に現る
呑川と並木道
ボートの停泊場
大森南一丁目公園親水テラス(対岸から望む)
羽田可動橋(運用停止中)

散策開始

まずは、東急の大岡山駅から

大岡山駅

改札を出るとすぐ目の前に東京工業大学の大岡山キャンパス!開放的な空間が広がっていますね!こんなキャンパスで学びたかったです

東京工業大学大岡山キャンパス
キャンパスマップ

さて、キャンパスを縦断し反対側に出ます。呑川の出現地点は、東工大のすぐ横です

東工大の運動場

住宅街に突然水が現れます!

呑川、地表に現る
こんな感じで

この場には、「清流の復活」の看板があります。昭和時代の都市化の進展や陸上交通の発展とともにその利用状況が大きく変化し、水質悪化や水量の減少が見られたそうです。そこで、1995年より東京都は清流復活事業を実施しているとのこと。新宿にある落合水再生センターで高度処理された再生水をこちらまで送水しているそうです。

清流の復活ー呑川ー

ここから、流末近くに至まで、呑川緑道として河川沿いの道路が整備され、人々が散策できるようになっています。この看板は、河川沿いの至る所にあります

呑川緑道

さて呑川は、こんな感じでコンクリートで覆われた四角い河川が延々と続きます。やっぱり、あまり好きではありません

呑川の様子

ただ、水辺には児童公園が多数あり、水辺に人が近づける地域になっている点は好みの景色です

石川公園

河川の沿川には、樹木が植えてあることも多く、このような綺麗な景色もあります

呑川と並木道

さて、もう少し下流に進むと、川の中にビオトープとして草が生えています。また、川の中に水流の速いところと、留まるところが作られ、水棲生物の棲家となっていることでしょう。鳥もいました!コンクリート河川に少しでも自然と生物が集まるようにした結果ですね。これまでの他の東京都の河川ではあまり見られなかったので、よかったです

川底に緑。溝などを作ることによって多様な流れが生じる
わざと、大きな石を置いて水が滞留する場所が作られている
こんな感じ

そして、いました魚。私の独身仲間?

魚、種類はなんでしょうか?

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さて、途中でものすごい汚臭がし、川にゴミが浮かんでいる区間がありました。山野橋付近から1km程度でしょうか?何が原因でこうなっているのか、いつもそうなのかは分かりませんが2度と近づきたくないです

汚物と汚臭

皮肉なことに、このすぐ横には、こんな看板がありました。「川をきれいにしましょう」

川をきれいにしましょう…?

さてJRの蒲田駅に近づくと、川沿いが少しひらけてきました。日本工学院がありました。こんな川沿いの建物で学べるなんて良いですね.気分転嫁をして勉強がはかどります

呑川と日本工学院

こんなものも!こういう地元の方々の集まりが、美しい河川の土台になっているのでしょう!

さて、JR蒲田駅、京急蒲田駅を通り過ぎると、一気に潮の香りがし、海を身近に感じることができます。ここからは、耐震対策のための工事が進められていました

また、少し下流に進むと、ボートが係留されている区間に突入しました。水辺利用が盛んな地域が好きです

ボート停泊場

大森南一丁目公園親水テラスもあります

対岸から見るとこんな感じ


さて、ここから、住宅街や準工業地帯ということで、沿川には工場も多数あり、川沿いを走ることができませんでした。最後の流末にて水辺にアクセスすることができました。流末部はちょうど武蔵野の路「大井・羽田コース」になっていました.武蔵野の路は,各地域の自然・歴史.文化にふれながら,東京を周回する前兆270kmの散策路です.東京湾を望む海の路や,河川沿いに伸びる川の路,緑地や湖を巡る森の路,首都圏自然歩道につながる山の路など,それぞれの特色のある21のコースがあるそうです.

武蔵野の路ー大井・羽田コース
武蔵野の路ー全域

以前散策した,石神井川も武蔵野の路の一つのコースになっていましたね.

吞川の流末は海老取川に繋がっており,海老取川の北側は東京湾に直接注ぎ,南側は多摩川に注ぎます。海老取川に出ると,このように形式が開け,心地よい空間が広がっています.ベンチなどもあり,私以外にも複数の方がこちらを散策していました.奥に見えるのは...

海老取川を望む

さて,ここには羽田可動橋があります.実はこの真下には都心と羽田空港をつなぐ首都高羽田線が走っています.湾岸線が出来るまでは羽田トンネル付近で渋滞が多発しており,この対策として,この羽田可動橋が運用されていたようです.湾岸線や東京湾アクアラインが開通してからは,羽田トンネル付近で渋滞が発生していないことから,現在は橋の運用は停止しているようです.

羽田可動橋(運用停止中)

おわりに

今回の吞川ツアーはココで終了です.JR蒲田駅に戻り,自宅に帰りました.今後は,同じく東京都が管理する立会川や内川,またこれまで見てきた石神井川・神田川・日本橋川が合流する隅田川を散策していきたいと思います

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