1年に2度だけLINEする友人のはなし
2020年8月10日(月) 快晴
1年に2度だけ、連絡をとる友人がいる。今日はその2度目、つまり彼の誕生日だ。
起きぬけにLINEを送った。
そこから例年通り、近況報告がはじまる。毎年この時期は甲子園がどうとか、サーティーワンアイスが食べたいだとかで盛り上がるのだが、今年は甲子園もないのでぐだぐだと中身のない話題をしゃべり合った。
つっこみを期待してしょうもないぼけを送りつける。学生時代の掛け合いを思い出し、懐かしくなった。
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男女間の友情について、成立する・しないで言えば私はすると思っている。正確には、してほしいと思っている。
もちろん、成立しなかったケースもいくつかあって、それは私が壊してしまったり、相手に壊されてしまったりもしたのだけれど、それでもずっと友人でいられるひとはいる。彼のように。
男女間の友情が成立している(と私が感じる)とき、そこにあるのはひどく純粋な人類愛だ。相手の性別や肉体を超えた、どこまでもフラットな愛。それはまだ恋を知らなかった幼い頃には、当たり前にあったものだった。私が彼と知り合ったとき、まだ互いにそれを知らなかったから、今もこうして純粋なままで友情が成立しているのかもしれない。
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専攻分野の特質上、長いこと学生だった彼もどうやら来年から社会人になるらしい。全国どこへ行くことになるかはわからないけれど、地元は出ることになるそうだ。
なんだかんだ高校の卒業式以来会っていない彼と、果たせるかわからない口約束をする。
上京や就職は、よくもわるくも否応なく人生を変えるけれど、彼とのこの居心地いい関係性だけはどうか変わらないでくれよ、と思った。
来年、7年ぶりに会えたらまたくだらないぼけをかまして、2人で屈託なく笑い合いたい。
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