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COTEN RADIO「やなせたかし編」聴いたよ

Podcast番組COTEN RADIOの新シリーズやなせたかし編を聴了しました。

やなせたかし氏とは言わずと知れたアンパンマンの産みの親です。特別編感のあるショートシリーズとはいえ、歴史を扱うCOTEN RADIOにしては珍しい直近の現代の人物のピックアップ。やなせ氏は約10年前までご存命でしたし、メディアでの露出もされてたので、普通にご記憶がある方もいらっしゃるかもしれません。もっとも、それだけ直近の人物ではあれど、享年94歳と一世紀近く生きられた方なので、歴史と言って過言ではない生涯を送られており、それでCOTEN RADIOでもとりあげるに至ったのでしょう。

ところで、COTEN RADIOのコンテンツで言えば、江草は以前、民主主義編を聴いた時に「殿堂入り待ったなしの神シリーズ」と語っています。

もともと江草は民主主義ラバーなのもあって、COTEN RADIOによる良質なまとめに大興奮だったわけですね。

して、今回のやなせたかし編。

上回りました。

上回っちゃいましたよ。

やなせさん、超えてきましたよ、民主主義。

そう、この度、なんと、やなせたかし編により江草の中でCOTEN RADIOベストシリーズが塗り替えられてしまいました。不動の一位を確立するかに見られた民主主義がなんとたった4ヶ月程度の短期の天下で陥落です。

もうね、やなせたかし氏の人生が熱すぎて、聴いてて涙出てきましたもん。

これはほんとすごかった。

すまん、民主主義。やっぱり最後は無形物よりも人ですわ。


「知る」ということは時に世界の見え方をまるで変えてしまうことがあります。知ってしまうとそれまでの世界観に戻れない、そうした大きなインパクトを持つ知識がある。知的好奇心とはこのインパクトを求めている心でもあります。だから、知識を得たり、学んだりした時に、最も嬉しい瞬間は、その知識と自分の現実世界が結びついて、新鮮で豊かな世界感覚を得られた時なんです。

で、江草には2歳の子どもがいまして、もうほんとアンパンマン大好きなんですね。だから、家のそこかしこにアンパンマングッズが大量に転がってるんです。アンパンマンのマーチもアンパンマンたいそうもアンパンマン号の歌も脳が焼きつくかと思うぐらいAmazon Musicでリピートさせられています。アンパンマンミュージアムだって先日泊まりがけで行きました。アンパンマンの形のクッキーも焼いたし、アンパンマンの形のゼリーも作りました。

それぐらい江草の日常生活にはアンパンマンがあふれてるわけですが、正直あんまり「アンパンマンとは何か」とか深く考えたことはなかったんですね。作者がやなせたかし氏であることは知ってましたが、どんな方でどんな人生を送られたかとか全然存じ上げなかったんです。実際、江草は隙間時間とみるや、アンパンマンはさておいて、民主主義やら資本主義みたいな大人っぽい抽象概念のことばかり考えていました。あくまでアンパンマンは「子どもが好きなキャラクター」ぐらいな認識で、特段興味関心を注いでなかったんですね。

でも、今回もともとフォローしてるCOTEN RADIOさんがやなせたかし氏をとりあげてくれたことで、初めて江草もやなせたかし氏とそしてアンパンマンにちゃんと注目する機会が生じたわけです。「お、今回のCOTEN RADIOやなせたかしさんかー、うちの子もアンパンマン大好きだし面白そうだな」というぐらいの感じで。

江草は家事してる時とか寝かしつけしてる時とか風呂入ってる時とかにCOTEN RADIOを聴くことが多いんですけど、聴いてる時のまさに目の前にもうアンパンマングッズがあったりするんですね(お風呂場にさえアンパンマンおもちゃがある)。だからつまり、常にアンパンマンを視界に入れながら、COTEN RADIOを通してアンパンマンとその産みの親であるやなせ氏の生涯と哲学を知ることになったんです。

これがもう、今回のやなせたかし編を聴き進めれば進めるほど、目の前のアンパンマンの見え方が変わってきて、ほんと凄まじい体験でした。知識がまさに目の前にある現実の見方を直接的に現在進行形で変えてしまった。江草も、色々知識を得るのは好きな方ですけれど、ここまで生々しく「知ること」の威力を感じたのは初めてかもしれません。放送を聴き終えた時に感動のあまりしばし放心状態で、大の大人が独り夜中にアンパンマンのマーチ聴いてましたもん。ダメだ、歌詞がもう泣ける。

まあ、あらすじやら、どういうところに感動したかを江草がここで言葉にすると多分陳腐になってしまうので細かな言語化はあえてしないですけれど、「やなせ氏の実際に戦争や飢えをを経験した人間としての矜持が詰まったのがアンパンマンというキャラクターであった」このごく簡単な説明だけでもいかにそこに熱く深い哲学が込められているか感じられることでしょう。
また、やなせ氏が遅咲きなのもあって、ジョブスの"Connecting the dots"にも通じる人生の面白さが感じられること、そして実は結構な逆境のスタートだった「アンパンマン」という作品を支えたやなせ氏の意地と、意外な支持層の存在。ああもう、思い出すだけで涙腺にくるよね。

いやあ、というわけで、とにかく良かったです。
子どものおかげでアンパンマンに会えて良かったと思えましたし、COTEN RADIOのおかげでアンパンマンの哲学に会えて良かったと思えました。自身の人生で、こんな面白いセレンディピティが得られたことに、感謝しかありません。

とても良かったので今回のCOTEN RADIOのやなせたかし編、ぜひ多くの方に聴いていただきたいです。特にアンパンマン好きのお子さんをお持ちの親御さん方はめっちゃ刺さると思います。

今のところ、全6回中第2回までが放送されてる段階と思うんですが、COTEN RADIOの有料支援者であるCOTEN CREWになるとアーリーアクセス特典で先行して全部聞けます(江草はこのアーリーアクセスで早速全部聴いたわけです)。一気に聴きたくなる内容であることと、COTEN RADIO支援の意味もありますし、ぜひ課金してでも聴いてみることをお勧めします。(別に回し者ではなく、ただ純粋に個人的にオススメしてます)


しかし、やなせたかし氏、これだけ熱い人生を送られた方だったとは、2025年の朝ドラにもなるわけです。

江草はあまり朝ドラとか観ないんですが、「あんぱん」は観てしまうかも。

江草の発信を応援してくださる方、よろしければサポートをお願いします。なんなら江草以外の人に対してでもいいです。今後の社会は直接的な見返り抜きに個々の活動を支援するパトロン型投資が重要になる時代になると思っています。皆で活動をサポートし合う文化を築いていきましょう。