%の落とし穴

作表では、実績が出ると前期比や予算比など、%作りがメインといっても過言ではないでしょう。

しかしここに思わぬ落とし穴があります。

主な%として
1)売上構成比(営業利益率など)
2)予算達成率(対予算比)
3)伸長率(対前期比など)
4)増減率
などがあります。

このうち、売上構成比は特に問題ありません。
問題はそれ以外の指標で、分子と分母にマイナス値が付いた時です。
まずは下記のファイルをダウンロードしてみてください。

ダウンロードファイル↓

売上構成比の場合は分子がプラスであろうとマイナスであろうと、分母は通常プラスの売上高で、シンプルに割るだけのものです。

予算達成率・成長率の場合

予算達成率は予算が分母で、実績が分子。
当初からマイナス予算を組む場合もあり、分子分母ともマイナス値がありえます。
その場合、予算達成率はどう表されるべきでしょうか。
ファイルには以下の4つのケースがあります。

あえて予算達成率を出すとしたら、上記のような考えかと思います。
根拠としては

この青と赤の棒グラフの長さの比率が予算達成率と考えるからです。
この考えは一般的に認められているかは少し自信がありません。
ただ、実績-120、予算-100の営業利益Bのケースは、単純に予算達成率の式をあてはめると、予算達成120%であきらかにおかしい
ちなみに実績を今期、予算を前期に置き換えれば、成長率も同じとなります。

増減率

増減率は通常、上記の成長率から100%引いたのと同義になります。
つまり100→120は成長率でみると120%、増減率でみると(120-100)/100=20%アップ。
しかし分母分子にマイナス値があった場合、あえて増減率を表記するとしたら、上表のようになるのではないでしょうか。

上表の増減率は、イメージとしてはグラフ変化分(青の長さ)÷前年度(茶の長さ)という考えで式を組んでいます。

これらをエクセル上で計算させるのは、数式を見てもらえば分かる通り、結構複雑です。
かつ、その%が見る人にわかりやすい情報を与えているのか、ということは考慮すべきかと思います。

それらがあるので、私は通常達成率(成長率)、増減率を出す時、分子分母にマイナス値がある場合は、計算せず"-"となるように式を組んでいます。

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