見出し画像

可変抵抗器の集中接触抵抗を測ってみました

前の記事の続きになりますが、ボリュームとかポテンショメータと呼ばれる可変抵抗器。 劣化するとガリガリという音を出したり、設定が不安定になったりします。

手持ちの未使用保管品可変抵抗器の集中接触抵抗はどのくらいあるか定電流電源と電圧計で簡易的に測定しました。 本来は回しながら連続で測定するのが良いのですが、手抜きですが、端の電極部以外の位置数点で止めて測定しています。

最初は中華製で4年前に購入した税込み55円のシャフトが樹脂製のものです。 基板に実装するタイプで、集中接触抵抗は不安定な感じでした。
 Bカーブ10kΩ:平均350Ω位、最大900Ω位(@1mA)
 Bカーブ50kΩ:平均500Ω位、最大1.4kΩ位(@0.1mA)

中華製55円

次はアルプスのRK27の古いものですが、開放型のためか、背面側の集中接触抵抗が高く、不安定気味です。
 前Aカーブ20kΩ:平均600Ω、最大900Ω位(@0.1mA)
 背Aカーブ20kΩ:平均650Ω、最大1.5kΩ位(@0.1mA)

RK27

次はトーコスのRV24(ケースが赤い旧タイプ)30年以上保管していたのもです。 端子は黒く変色していましたが軸以外が密閉なので古くても集中接触抵抗は安定していますが、高めな感じでした。
 Bカーブ50kΩ:平均800Ω、最大1.2kΩ位(@0.1mA)

旧RV24

次はトーコスのRVQ24です。 集中接触抵抗は低いですがトルクが低すぎでチープ感あります。
 Bカーブ10kΩ:平均120Ω、最大270Ω位(@1mA)

RVQ24

かなり古いですがトーコスRV6NAY
 Bカーブ500Ω:平均6Ω、最大9Ω位(@1mA)

とっくに製造終了の30年以上保管の国内メーカー開放型の半固定
です。 ビニール袋に入ってましたが、集中接触抵抗はひどい状態です。 しかしながら、この手の炭素被膜半固定抵抗は、集中接触抵抗は高いものが多く、ビンテージアンプなどでは電解コンデンサと同時に交換をしたい部品です。
 Bカーブ50kΩ:平均1.2kΩ、最大4kΩ位(@0.1mA)

開放型半固定

次は違う抵抗膜の材質がメタルグレーズのものを測ってみました。
メタルグレーズのものは回転寿命が1/100くらい短いですが、安定性が良いです。
ボーンズの多回転半固定3296です。
 Bカーブ10kΩ:平均25Ω、最大40Ω位(@1mA)

次はトーコスのGF06
 Bカーブ20kΩ:平均35Ω、最大45Ω位(@1mA)

次は抵抗が膜でなく、抵抗線を使用した巻線型です。 種類によってはとても低い接触抵抗のものがありますので、レオスタット接続での使用にもOKですね。
次はボーンズ多回転の3590S
 Bカーブ500Ω:平均1Ω、最大2Ω位(@0.1mA)
3540S
 Bカーブ10kΩ:平均0.5Ω、最大1Ω位(@0.1mA)

3590S

こんな感じでした。 可変抵抗器によっては集中接触抵抗が大きいものもあるので、考慮しないと回路動作が設計とちょっと違う!なんてことがあるかもしれません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?